2000/05/28

経済的犠牲者を生み出しながら新エネはすすむ・・・

2000年5月27日(土) 16時14分

<特報・新エネルギー>太陽光や風力発電、公共事業で 来年度予算(毎日新聞)


 風力発電や太陽光発電など新エネルギーを普及させるため通産省は27日までに、来年度から関係各省と連携し、“公共事業”として発電施設の建設に取り組むことを決めた。例えば、道路や橋などを建設する際に、中央分離帯に太陽光発電のソーラーパネルを設置、信号機や街灯の電力として使用する。コスト高のため普及が進まない新エネ発電施設について、道路や学校など身近な公共施設に順次採り入れることで、併せて民間の導入促進も狙う。

 通産省は建設、運輸、農水、厚生、文部など関係各省合わせて約10兆円の公共事業費のうち、5000億円程度の特別枠を設け、新エネルギーの普及促進に充てたい考え。今夏の来年度予算要求で各省と調整するが、農道や農業用水路の周辺に小型のプロペラを立てて風力発電を行い、電力を農家のビニールハウスに供給したり、小・中学校や港湾、空港などでも風力や太陽光発電により必要な電力を賄うことも検討する。通産省は「公共施設で新エネ発電を行うことで国民の理解が進み、省エネ感覚も高まる」と期待している。

 政府の新エネ普及対策としては、通産省が風力や太陽光発電などを導入する地方自治体や事業者、個人向けに補助金を支給する制度があり、今年度は925億円を計上している。しかし、エネルギー供給に占める新エネの割合は1998年度でわずか1・2%。また新エネの発電コストは、大規模な風力発電で1キロワット時当たり16〜25円と火力発電と同レベルまで低減したが、太陽光発電は同70〜100円と家庭用電力料金の約3倍になっている。

 公共事業には「ムダ使いが多い」との批判が強いが、通産省は「環境負荷の少ない新エネ促進なら、国民の理解を得られやすい」としている。また、政府や自治体などに環境負荷の少ない物品の購入を求める「グリーン購入法案」(環境物品調達推進法案)が今国会で成立する見通しで、来年度から政府や自治体の具体的な取り組みが始まることからも、「新エネ発電を公共事業化する好機」(通産省)と判断した。 

【川口 雅浩】

[毎日新聞5月27日] ( 2000-05-27-14:59 )


これは私たちが以前から提案してきたことで、やっと追いついてきたということだろう。こうした方策を取らずに、原発20基などという世迷いごとを、いままで繰り返してきた官僚の責任は重い。

さらに、太陽光発電の価格についても言及しておく。上記の記事で「太陽光発電は同70〜100円と家庭用電力料金の約3倍となっている」とあるが、この価格は5年前は250〜300円であったのだ。それを当初は半分の補助金で、後に補助金を3分の1に下げ人々の善意を買い叩いて作ったマーケットによって、やっとこの価格になったのだと言うことを忘れてもらってはいけない。

問題は、ここにつぎ込まれた資金が少なすぎたと言うことなのだ。少なくとも、この初期設置者たちには電力料金と同等の負担でそれが設置されるようにしても何ら問題はなかった筈である。金がなかった訳ではない。その原資となった電源開発促進税の大部分は国民の多くが望んでいない原子力の周辺整備に使われてきたのだ。何もしないでおねだりした連中にカネをばら撒いてきたのだ。

さらに70〜100円という現時点で、たった3分の1の補助金を出すだけで買わせようという官僚の作ったスキームには問題があるのだと思う。

そして、公共事業だって?確かに、食い潰すだけで何ら生産性のない箱モノを作るよりはよっぽどマシなことだとは理解できる。やらないよりはやったほうがいいことも理解できる。

しかし、官僚の諸君の作ったスキームで経済的な犠牲を強いられている犠牲者を救うことのほうが先ではないだろうか?

大体、社会に貢献するには、犠牲的な精神と経済的な負担を持って行わねばならないと言うスキームしかつくれない官僚とは自分がバカであると公言しているようなものではないだろうか?こういう連中が公僕であるとは情けない国である。国民に犠牲を強いる国家とは・・・。これは戦前の国家意識と何ら変わりはないと言えよう。(ちょっと、考え直したら?)


って書いてたら・・・、法的犠牲者まで出ちゃった 2000/05/31



ほらほら、補助金の不正受給がまた起こった。(実は、この補助金の不正受給はバレテいないだけで一杯あるんだよ。勿論、このことを知っている人は一杯居るね)

以下新聞記事から【転載禁止】?
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京セラの補助金不正受給 別事業や子会社も (京都新聞)

http://www.kyoto-np.co.jp/kp/topics/2000may/31/05.html
http://news.yahoo.co.jp/headlines/kyt/000531/knk/10050000_kytnws016.html

 京セラが太陽エネルギーを利用するソーラーカー開発の補助金を不正受給した問題で、通産省は三十日、同社が別の補助事業でも人件費などを過大に請求していたほか、子会社の京セラソーラーコーポレーション(京都市伏見区)も住宅用太陽光発電システムの補助金を不正請求していた、と発表した。

 京セラは、今年二月にソーラカー開発をめぐる補助金の不正受給で、通産省から補助金の返還などを命じられたが、今回新たに一九九二年度と九五、九六年度分でも人件費などを過大に請求していたとして補助金三十七万四千円の返還を命じられた。

 一方、京セラソーラーコーポレーションは、住宅用太陽光発電システムの設置者に対する通産省の外郭団体「新エネルギー財団(NEF)」の補助事業で、システム設置者の補助金申請手続きを代行した際、対象外の給湯システム分も含め補助金を請求したという。過大請求は二百九十四件に上り、通産省と新エネルギー財団は補助金約三千七百二十万円の返還と同補助金の申請手続き代行業務の三年間停止などを命じた。

 京セラ、京セラソーラーコーポレーションとも補助金返還に応じる。京セラの西口泰夫社長は「今回の措置を厳粛に受け止め、再発防止策に全力で取り組んでいく」と話している。

[京都新聞 2000年5月31日]

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こりゃ、、今の枠組みなら、ちょっと狡賢い奴なら誰でもやるわな。(京セラも可哀想に・・・?ここの製品自体は添う悪いものではないよ。うちの家の屋根で5年間で25000KWH以上発電したからね←これは実績!)

要するに販売戦略でしくじったと言うことでしょ。僕が経営者なら、価格が下がったらその分だけ先に買った人お金を返すと言う方法で価格保証をしたでしょう。

だ・か・ら・・・、モノを買うならカネを出すと言う子供だましみたいな阿呆な一過性の補助金は駄目だと言ってきたでしょ。 度毎の発電原価に応じて、きれいな電気の価格保証を全量評価ですれば良いのですよ。

発電量はちゃんとメーターを設置して計ればいいの。

補助金くれくれと言っている方々!ちょっとは考えたら?
 
 

以下は、KLES(関西ローカルエネルギー研究会)から地方自治体への提案です。

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  【問題点と解決策】
 

国の補助金が作り出したマーケットの効果はあったことは確かだ。それが無ければ価格が5年前の半額以下には決してならなかっただろう。確かに支出された金額以上の効果はあったとは思う。それは、民間がその倍以上の金をそこに投じたからに他ならない。

しかし、ここのおいでの方々は大部分が売る側の人であって消費者サイドの問題については目をつぶっていると思われるので、現行の一過性の補助金の持つ問題点を指摘しておきたい。

1、先行投資者が損をしている(初年度の人は費用回収に45年以上掛かる)
     (環境の為に犠牲的精神でしなければならない)
2、不正受給があった
     (裏領収の発行などで、負担の格差が広がった)
3、上乗せ補助を出している自治体があるが、それは負担の不公平を生んでいる
     (下記と同じ理由、貰えるところとそうでないところの格差が大きい)
4、マーケットサイズが補助金の総額枠に限定された
     (補助金がもらえないと設置を止める人が多い)
5、価格が予想以上に下がらなかった
     (マーケットサイズが補助金の枠で決まるので生産量が限られる)
6、電力価格が下がれば先に買った人は損をすることになる
 

これへの不公正を正す対応策として(アーヘンモデルを日本へ導入するとしたら)

1、一過性の補助金ではなく電力価格とのそれぞれの年度毎の発電原価との差額補填を行うほうがリーズナブルである。

海外ではドイツアーヘン市で実行に移された制度。国内ではこれまで、例が無いが、市民共同発電所設置プロジェクトが提案し、大阪のKLES(関西ローカルエネルギーシステム研究会)が実行するとしている価格支持制度がある。

 ここが提案したものをさらに自治体が独自に運営しうるものを考えている

1、これをは地域限定のクーポン券で発行し、地域振興にも役立つものとしたいとかんがえている。地域振興券のようなものと考えてもらって良いが、これは、域内での、きれいな電気の生産がそれを支えているということで根本 的に異なっていると認識している。

2、原資は国から出される補助金を組替えて使いたいが、問題があると言うなら、 別に基金を作って補助金受給者から寄託してもらってこれを原資として自治体 がバックアップする形で行うことを考えてもよいだろう。