「公平さなんてとんでもない。補助金はメーカーの為。環境に貢献する個人は犠牲的な精神でやる事が美し い!が日本の常識」・・・であって良い筈はない。

家庭用太陽光発電設備普及と国の補助金制度(1994〜2003)+(〜2005)プラスα

この国(日本)の補助金というものの一般的な考え方とは、
聞くところによると・・・、2分の1の補助は試験的なプロジェクトへの補助金、3分の1の補助金は普及拡大の補助金と言う考 え方が霞ヶ関では一般常識として有ったらしい・・・。

(消費財として物を売るならその考え方も通用するが、これは生産財を購入する=設備投資するという話であって、ちょいと事情は異なるんだ と、私は思う・・・)


日本の太陽光発電普及のための補助金制度は大きく分けて2期に分かれる。

一期が「家庭用太陽光発電モニター事業」で半額の補助金が出され時期。

(この時期、既に補助金の不正受給は行われていた。これは設置者が確信犯的に行っていたものである。が、それでも発電原価か ら考えると、今、買う人から比べるとはるかに条件が悪く、元を取るのはかなりの時間がかかる。30年から45年といったところだろう)


第二期として負担率3分の一に減った「住宅用太陽光発電導入基盤整備事業」時期と以降の時期。

(これは始まってから3年間の3分の一負担時期とKWあたり定額補助となった最後の4年間に分けられる)


以下、日本の家庭用太陽光発電普及と政府補助金の関係を時系列で問題点をレポートし、その代替策を提示する。

家庭用太陽光発電モニター事業=補助金2分の1時期 1994年(平成6)年度
実売価格 
1KW 
システム 
実売単価 
3KW 
システム価格 
(補助後負担) 


5KW 
システム価格 
(補助後負担) 
 補助金制度概要 
予算総額 

執行件数 

(応募件数) 

1Kwh原価 

(金利=割引率 
4%20年複利) 

補助金有り 
発電原価(複利) 
1Kwh原価 
補助金 
無し 
金利無し 

補助金 
有り 
金利無し 
   
家庭用太陽光発電 
モニター事業 
     
180万円
600万円 
(300万円)


900万円 
(450万円)
設置総費用の最大約1/2補助
 
上限90万円/Kw
5KW最大
20.3億円
539件
(1066件)
225円


115円
90円

45円
※この年の太陽光発電販売のマーケットの規模40億円。
これは、補助金制度として始まる前年、細川内閣の時、総理の大きな公約の一つ「生 活大国」予算の目玉として取り組まれることになった。(しかし、この補助制度自体が実施に移される時点では政権は既に自民党政権に戻っていた。ある意味、 継子のような扱いを受けたきらいがあったのかとも思われる)

制度は、ドイツではじめられていた補助金制度を参考に作られたもので、当初、3分の2の補助率と いうスキームで40億円の予算要求がなされたが、既にバブル崩壊直後で余裕の無くなっていた大蔵省の官僚によって値切られ、結果、総額は20億円となっ た。

個人負担が増えるが、対象を増やすために、補助率を2分の1に減らし、さらに対象を1000件か ら800件とした。ただ、予算要求時のスキームなら筆者が設置した5KWシステムの場合、個人負担300万円で電力の側の買取り料金にもよるが、金利無し の計算で20年ほどで資金回収が出来る事となる。(これは現在の補助金なしでの販売価格と同じである)

この補助金の原資は電源開発促進税というあまり知られていないがあらゆる国内での電気料金にのみ 2%掛けられている通産省主管の目的税から支出されることになった。

この電源開発促進税は電源多様化勘定と電源促進勘定の二つにおおよそ半分ずつ使われている。太陽 光発電のた為の補助金は、このうちの電源多様化勘定から支出されることとなった。窓口はその頃、NEDOはそれなりの役割を果たしていたが、殆ど、その存 在自体が有効に機能していないと思われていたNEF=新エネルギー財団に割り振られた。
 


この年は総理大臣の細川氏が政権を投げ出すと言う政治的混乱の中、予算編成自体が遅れ、募集は年度途中 の8月から始められた。応募者は、当時太陽光発電自体が、あまり知られていなかった事も有ってか1066件、それでも、2倍近い倍率となって抽選で当選者 が決められた。それも、各県に振り分けられた。

(これで公平で公正と言うことになるのかな?ばら撒くほうから見ればそうだろ うな・・・。筆者はその当時から関わっている市民共同発電所運動を始めていたがその立場からしてやらないわけには行かないしま、籤運も良くないのでまさか 当たらないだろうと応募したら当選してしまったので、くじ引きと言うものが公平かどうか・・・ちょっと違うよな〜、と思いつつも仕方なく設置に踏み切っ た)
参考【ドイツの支援制度】

当初、ドイツも設置時補助金で始まった。内訳は、国が3分の1、州が3分の1、で残りはの設 置者個人が3分の1を負担すると言うものであった。一方、電力会社には厳しい買い取り義務が課せられていたが、それは電力の販売価格の80%。これが、後 に下げられ、普及の速度が下がった経緯がある。因みにドイツの電力料金自体は日本の3分の2以下である。

その後、この問題点を解決するアーヘンモデルと言われる原価保証支援方式=フルコストペイ バック支援策がドイツの1地方都市のアーヘン市で始まり、ドイツ国内だけでなく各地にひろがりを見せた。(これは当時、新エネルギー財団が毎年開いていた 「新エネルギー産業シンポジウム」で紹介されている)

現在、ドイツでは、この方式を下敷きにさらにバイオマス発電などに対象を広げ、2000年4 月から循環エネルギー法として全国を対象に施行した為、設置者の経済的な負担は日本よりもずっと条件が良くなっている。つまり、銀行から資金を借りて設置 しても個人的には経済的に損をしない様になっている。この法案が適用された去年のドイツの太陽光発電の設置件数は一挙に6倍と増えた。


1年目の補助金が取りあえず終わった時点で通産省は2年目のスキームを3月末、補助金の上限価格を 1KWあたり五万円下げる事を発表した。彼らはメーカーなどからの聞き取り調査で価格は5%下げるのがメーカーに出来るぎりぎりだと踏んだのである。

所が、この発表後に初年度マーケットシェアを京セラに抑えられたシャープが、システム価格を3割 下げるという行動に出た。これはメーカーにとっては殆ど、赤字覚悟であったろう。しかし、実質この価格が2年目の価格動向を決める事となった。ここで不正 受給が生まれる素地が出来てしまったのである。

(この税金は、現在でも電力料金の中に約2% (1KWhあたり44.5銭)ほど含まれていて総額は 日本全国で年間4000〜5000億円にも上る。そもそもが、立地市町村に経済的波及効果の少ない原発の立地推進のために中曽根康弘、田中角栄、先に推進 派から寝返ってその後すぐに死んじゃった梶山静六という自民党の先生方がその昔に作られたものだ。使途としては、その大部分が 原発援助交際費用と言っても良い電源三法交付金という 悪名高き補助金として使われている。これは、 地域振興という名目で原発立地の為に為にばら撒かれていて、電源である原発とは直接関係の無 いそれはどう考えても対投資効果の薄い箱モノといわれる建築物に使われたり、原発推進の宣伝費用に使われている)
1995年(平成7)年度
130万円
420万円 
(210万円)


630万円 
(315万円)
 
 
162円


(81円)
65円
32.5円
170万円
510万円 
(265万円)


850万円 
(425万円)
 同上
上限85万円/KW
5KW最大
 33.1億円
1065件
(5432件)
212円


106円
85円
42.5円
不正受給で
補助金満額
受け取ると
165万円

205万円
本当の個人負担
金額

40.3円
20.5円
※この年の太陽光発電販売のマーケットの規模60億円。
その理由は、水増しが可能な設置価格の工事費にあった。そして、その行為自体は、 現時点でも犯罪行為となると言う事で、明らかには出来ないのだが、あまりに設置者の負担が大きい為、実質の負担金額を下げるようと工事費を水増し、設置者 にキックバックすると言う方法で実際の設置者の負担を下げる事が現場で行われた事は事実である。

上記の3KWシステムでの個人負担165万と205万と言うのは最もこのこの制度で負担を最小に したときの試算である。しかし、これでもまだ、設置者から見れば経済的には決して得にはならない状況であるが、現時点の電力価格との関係から納得できない 価格ではない。表で見ると分かるが、金利無しでの発電原価は既に一般的な電力料金よりも安くなっている。

ここで実名を挙げる事は差し控えておくが、これを証明するかのように、繰上げ 当選でこの補助金を受け、かなり安い価格で設置した人が、この補助金制度への不平を言っていたにもかかわらず、自分が設置したら一言もこの制度への不満を 言わなくなった実例を私は、現実に知っている。(ま、普通の人はそう言うもんだ)
しかし、どう言い訳をしようが、これは明らかに不正であった。この事には主管官庁である通産省も気が付 いたらしい。次の年は1KWあたりの補助金の上限額が1KWあたり50万円と前年から35万円も引き下げられた。それも、工事費とか費目を細かく指定した もので、上限額をスライド制にすると言う苦肉の策をとって不正受給をさせない工夫をした。

しかし、これも小手先の工夫で、メーカーが組織的に?出荷したシステムで嘘をつくのは避け様が無 かった。この事が、後でばれて困ったのがサンヨーである。

(なべて、補助金には不正受給が付き物である。ただ、これには急激にマーケッ トが拡大しシリコンの供給が追いつかずに、製品供給が遅れたと言うことも理由の一つにはあった。また後に関係者から聞いた話では、「こうした補助金制度に は必ずこうした不正が付き物であるし、また、こうしたばら撒き補助金の場合は補助金適正化法と言うものがあるにも関わらず運用を適正に審査する事は不可能 だ」と言う危惧はあったらしい)
さて、2分の1補助制度の最後の年、3年目である。(この年の6月に次の年の1997年12月に COP3=気候変動枠組み条約第3回締約国会議が日本で開催される事が決まった)
1996(平成8)年度
125万円
375万円  
(188万円) 


625万円  
(313万円)
 設置総費用の1/2 
上限は50万円/KW 
機器代40万 
工事費10万 
40.6億円

1986件 

(11192件) 

156円


78円
62.5円 

35円
※この年の太陽光発電販売のマーケットの規模は80億円。
表から見れば前年の倍近い数字で順調に普及しているように見える。申し込み件数だけを見れば何と6倍以上。凄い人気だ。

しかし、内情は違っていた。

この年に起こったのが、当選者の大量辞退である。補助金への申し込みに関しては、当選後に辞退してもペナルティーが掛かると言ったたぐいのもの ではなかったために、メーカーでは兎に角、マーケット枠を取ろうと、本人の意思確認すらちゃんと取らないままに代理申し込みをしたらしい。(中には社員に 申込書を書かせたメーカーすらあったと言う。どこかのメーカーさんは、ちゃんと覚えがある筈だ)

その結果、繰上げ当選者が3000番台まで行った。(これは私の父が実際に締め切られてしまって翌年になっているにも関わらず繰り上げ当選者に なったので分かった事実である)つまり、この年の実質競争倍率は2倍程度で初年度と変わりないということであった。

さらに、これは既に当初から問題であったのだが、この年に問題となったのは補助金の枠でしかマーケットが存在しないと言う事で あった。、で、既にかなりの設備投資をしたメーカーがこれでは困るということが判明した。で、通産省ではメーカーにヒアリングを行った。この時にメーカー からの発言は「補助率を下げても、私たちはマーケットが広がるほうが良い。少々高くても売る自信はある」ということであった。(当時の関係者から聞いたの であるから間違い無い。でもね、その次の年にその言葉が甘かった事が明らかになる)

そこで翌年のスキームに大幅な変更が加えられた。補助率、実質3分の1への変更である。名称の変更も行われた。(住宅用太陽光発電導入基盤整備 事業、如何にも官僚用語である)公式には価格も下がった事から3分の1負担へと変更をした訳で、計算して見ればわかるが、設置者の実質負担額自体は決して 増えてはいない。(これは実際に掛かった費用から見て明らかであるから公平だと言えば公平ね)

住宅用太陽光発電導入基盤整備事業 (補助金3分の1期) 
1997(平成9)年度
105万円
315万円  
(210万円) 


525万円  
(350万円)
 設置費用の最大約1/3補助 
  
価格スライド制 
  
KW設置価格−35.2万×1/2 

4KW最大 
  

111.1億円
(−20億) 

5654件 

(8329件) 

131円


87円
52.5円 
 


 35円
※この年の太陽光発電販売のマーケットの規模270億円。
この年は、京都で気候変動枠組み条約第3回締約国会議が行われた画期的な年である。当然、環境問題に関しての意識だけは盛り上 がった。各国にいい格好をしようと、国も大盤振る舞いで予算自体も3倍近くの111億円に増やしていた。

ところが・・・、実際には国(通産省の資源エネルギー庁の代替エネルギー課担当官僚さん)の目論見どおりには事は進まなかった。応募者は前年の 11192件から8392件と逆に減ったのである。途中、NEFは応募者の少なさにCOP3の開催後、慌てて各地でセミナーなどを開き、やっと年度の締め 切り時期になって予算消化できるだけの申し込み件数(8329件)を確保する事が出来た。

で、その結果は・・・・(実は、こうした予算の執行は猶予があるんだそうで)1年後に明らかにされた。総設置件数5654件。確かにマーケット 規模は前年比で3倍以上に増えたのではあるが、政策的な目標値は達成できなかったのである。(ありゃりゃ)

表から見るように申し込み件数は8329件でこの件数自体が前年度割れであった。さらに、この件数自体に含まれていたその前年の繰上げ件数が 減った影響で?(私の父が繰上げ当選で前年度の補助金の需給が決まったのが既にこの年度の真中ぐらいであった為この年の分の補助金申請を途中辞退してい る)実際にこの年度の予算で設置完了した件数は5654件に留まった。(止めたからと言ってもペナルティーは勿論無かった)

この件数で実際に使われた予算はなんと90億円ちょっと・・・。では余った20億円はどうなったのか・・・。これは新エネ財団に確認したとこ ろ、国庫へ返還したという事であった。(あ〜勿体無い。20億円って初年度の補助金と同額なんですよん)

この事から何が分かったか・・・。

一般の人は損をしてまで国の政策には協力はしないと言う事である。つまり、環境の為に自分の懐からお金を出す奇特な人間は既に設置っしてしまっ ていたのである。わざわざ高い買い物をする馬鹿(先行設置者の方に失礼な言い方だけどね。でも、そういうことなんです。実は私もその一人・・・)はもう居 なくなっていたのである。

さらに、メーカーや国が事あるごとに3KWシステムがすぐにでも150万円以下になるようなことを言っていたのであるから誰が安くなるものを買 うものか!犠牲的な精神で大枚をはたく人はこに日本ではそう多くは無いと言う事だったのだ。このレポートが出される2002年時点ではこうしたシステムが 売れるという事に気がついたメーカー各社が開発・設備投資に強大な資金をつぎ込んでいることは新聞報道などから知られている。

大体、太陽光発電を設置しなくても電気が使えなくて困る事は無いのだから、それが絶対に損にはならない枠組みを作らねば、そうそう売れるもので はないのだ。人の善意を当てにするほうが間違っていると言う事に気が付くべきだったのだ。(それなのに、未だに変わらないのが不思議だね。 で、昨年度は何と90億円以上が余ってしまった)

太陽光発電設備は個人の屋根についていてもそれは社会全体の電力供給のインフラになっているのだと言う事をちゃんと認識すべきだったのだ。それ を車やパソコンと同じ消費財として売ったメーカーもお馬鹿なら、国(通産省・資源エネルギー庁代エネ課)はさらに輪を掛けてお馬鹿であったと言えよう。

こんな阿呆な補助金制度はさっさと変えたほうが良かったのである。既に、この前年にはドイツの一都市で始まった発電原価を保証するという画期的 な制度=アーヘンモデルが、この補助金の窓口となった新エネ財団主催の「新エネルギー産業シンポジューム」で日本に紹介されていた事は関係者なら誰もが 知っている事である。 これはちゃんと印刷されて冊子にもなっている。

さらに、COP3に合わせて翌年、京都で開かれたNEF主催のシンポジュームの特別講演にこのアーヘン市の副市長のマイケル・ユットナー氏が呼 ばれて講演している。 この内容も冊子になっている。新エネ財団に聞けば分かる。

次の1998年に起こったのは実に奇妙な事態である。予算が余る事が予測されるにも関わらず、増額されたのである。この辺が日本の制度の根本的 な欠陥を表している。結果が出る前にその翌年の予算が決まってしまうのだ。

つまり、予算という制度の非合理的な面が端的に現れたのがこの補助金制度である。

1998(平成10)年度
 95万円
285万円  
(190万円) 


475万円  
(317万円)
 同上 

10KW最大 

140.7億円
(−40億)
  
6352件 
118円


78円
47.5円 


31.66円
※この年の太陽光発電販売のマーケットの規模は300億円。
さて、予算の不消化をこのままにして置けない状況が次年度にも起こりうると危惧した国はどういった方策を取ったか・・・。

需給条件の緩和である。補助金の対象上限を5KWから一度は4KWに下げていたのを何とたったの1年後には10KWにまで広げたのである。さら に自宅でなくてもOK!住民票が其処に無ければならないとかいう面倒な条件は付けない!誰でも良いから兎に角設置して欲しい!と言っているようだった。そ うでないとまた予算が余るからだ。

しかし、この程度の小細工では全く効果が無かった。募集締め切り時点で、その前年をさらに下回る6352件の応募しかなかったのである。この時 点で既に40億円が予算執行不能ということが確定してしまったのだ。

さて、国側は、ここでどうしたか・・・・。(こりゃ、ウルトラCだね)

国庫への返還という事はしなかったが、次年度への繰り越しをしたのである。40億円を1年間眠らせたのだ。(いや、正しくは40億円がこの年、 有効に太陽光発電設備に姿を変えられなかったのである。つまり3000件分ぐらいが出来なかったということである。 この金でそのまま設備を設置したら・・・、この金額だけで1000件分ぐらいにはなる。ならば公共施設国の建築物の上にもでも設置したほうがまだよっぽど マシだっただろう。でもそれは帳面上執行されずに数字上残っていただけである・・・)

これをこの時点で問題にしたマスコミは一つも無かった。(彼らは、予算については書くけど決算までフォローする奴なんて居ないもんね)また、こ れに関しての質問をした国会議員もいなかった。全く、補助金をばら撒くのが仕事だと思っている連中はその使われ方が適正かどうかすらチェックすらできない のだ。(こいつら税金で飯を食っているんだぜ。これは無意識のサボタージュだろう・・・)

さ、そして、ここいら辺りで発電原価がかなり一般の電気料金に近くなってきた事に注目して次の年度の動きを見てみる。

1999(平成11)年度
 90万円
270万円  
 (180万円) 

450万円  
(300万円)
 同上 

10KW最大 

160.4億円
  
(実質 200億) 

12006件 

112円


66円
45円 

30円
※この年の太陽光発電販売のマーケットの規模600億円。
何と、応募者が一気に2倍近くに増えた!一体、何が変わったのか? 別に太陽光発電と言う製品自体が人気を博したわけではない。 だってシステムそのものの価格はそう変わってないだ。

その最も大きな理由はハウスメーカから屋根一体型製品が出た事にある。さらに、これを後押ししたのが自民党の内需拡大策で、住宅ローン金利がド ンと下げられ、税制上の長期優遇策が作られ家を買う人々が増えたことにある。つまり、偶々、別のファクターで設置者が損しない状況が生まれたから売れたの である。皆さんも記憶をたどって貰えば新聞各紙の住宅メーカーの広告には必ずラインナップされるようになっていた事を思い出されるだろう。

(この1年前、ミサワホームの石川修氏(株)ミサワホーム総合研究所取締役技術開発部長)が、「20年後の屋根材の葺き替え費用200万円が不 要になるから、現時点での価格で買ったとしても十分に元は取れるようになった」と毎日新聞主催の第5回 わが家で太陽光発電シンポジウムで報告されてい る)

また、これを裏付けるように、当時、私の取材に対してある関西の大手メーカーの役員は「おかげさまで屋根一体型は倍以上の出荷件数です」と答え ている。

兎にも角にも、メーカーは売れさえすれば良かったのである。将来、買い取り価格が下げられて、設置者が損をする事になろうも、そんなことはメー カー、設置業者の知った事ではない。カモが食いついてモノが売れさえすれば良いのだ。だから、文句も言わないのだ。一過性の補助金だろうが、なんだろうが マーケットが大きくなって、買ってくれる人が増えるならそれで彼らは満足するのだ。(これは別に責めているのではないよ。メーカーの役割とはマーケットの 求める製品を安く適正な価格で供給する事なのだから・・・)

ここで起きたのが、2分の1の補助金時代に起きたのと同じくマーケットの縮小=補助金の予算枠でしかマーケットが成立しないという事態である。 幸い、前年度繰り越しの40億円があって実質200億円と言う予算があった。にも関わらず、800件の積み残しが出てしまったのだ。(もし、前年の予算の 積み残し40億円が無かったら・・・、4000件近くマーケットが縮小していただか大問題に為っていただろう。 冷や汗かいたんじゃないの?でも、結局、その次の年にこの問題は顕在化する)
 

この800件がどうなったかまでは詳しく調べていないので知っている方がいたら是非教えて頂きたい。(その後の、設置業者か らの聞き取りによれば、どうも補助金が受けられないと分かった人は熱が冷めたみたいに結局、設置しなくなってしまうらしい・・・。あ〜勿体無いな〜)


さらに、この年には初年度補助金受給者の負担額を補助金無しで既に実売価格が下廻ってしまっているのである。つまり、個別設置者の負担の公平さ、公正さを 考えるなら、既に補助金を出す理由は全く無くなっている。

にもかかわらず、予算はつき、さらにばら撒き補助金はすすめられた。そうでないと、誰も買わないし、そうなると莫大な設備投資をした企業が潰れ てしまうからだ。

この国の政府の役割とは、一般国民個人が損をするのは放っておいても営利企業を救うことなのだ。メーカーのため、企業のためには一般人から集め た税金はばら撒くが、一般国民の善意などは買い叩くのだ。それがこの国の政策というものなのだ。
 

2000(平成12)年度 定額制に変更
 
実売価格 
1KW 
システム 
実売単価 
3KW 
システム価格 
(補助金有り) 


5KW 
システム価格 
(補助金有り) 
 補助金制度概要 
(実にころころ変る) 
予算総額 

執行件数 

(応募件数) 

1Kwh原価 
(金利=割引率 
4%複利)20年 

補助金有り 
発電原価(複利)  
金利無し 
前期
6月迄
 80万円
240万円 
(195万円) 

400万円 
(265万円) 
  27万円/KW 
10KW最大 
145億円

17396件 

(18127件) 

100円

66.25円 
40円 

(26.5円) 


上積み補助
個人負担
100万円

200万円
20万円/KW
(3KWまで)
60万円もらえる
限定100件
22.22円
14.8円
後期
9月 
 同上 
 240万円 
(186万円) 

400万円 
(310万円) 
 18万円/KW 
4KW最大に縮小
 
77.5円 
40円 

(31円) 

   上積み補助
 個人負担
124万円

250万円
  同上
 
52.5円
26.5円
追加
1月 
80万

再募集  
15万円/KW 
4KW最大 
補正 33億円
? 
(6834件) 
100円

81.25円 
(32.5円) 
※この年の太陽光発電販売のマーケットの規模は900億円。
2000年のスキームはまたもや、変更された。メーカーや設置業者側からの要請によるものか、とうとう、定額制になった。設置者 の負担の公平性をかなぐり捨てたと言う事で、これはもう、メーカーのための産業振興補助金制度に過ぎない事を公言したに等しい。

それも、同じ年度で3回も補助額が下げられたのだ。(この年だけに限ってみれば?先にやったほうが得なのよね〜)

ま、この価格になったら設置しても損にはならない。それも屋根材で組み込むなら逆にお得ですよね。だって、普通の電気代と殆ど同じなんだか ら・・・。本格普及の段階になったんです。やっと条件がそろったのだ。 でも、爆発的な普及と言うには程遠い・・・。

さて、この年の経緯を詳しく追ってみよう。

定額制で始まったこの年、年度途中で募集が突如7月に締切られる。理由は、この時点で既にこのままの申し込みでは年度途中で予算不足が目に見え てしまったからだ。で、予算と言う枠に縛られた頭でしか考えられない通産省とNEFは慌てて後期分を残そうと何と6月中旬で募集を締め切ってしまった。

でも、マーケットは有った。姑息にも1KWへの補助額を何と9万円も下げて18万円としたにもかかわらず、申し込みは全く減らなかった。(しか し、たった2ヶ月で設備価格がKWあたり9万も下がることは無いでしょう?)

後期9月1日に募集開始をすると何と2日目でその予算枠を超える申し込みが殺到したのだ。この日は月曜日で消印有効で次の日までにに届いたもの だけ=実質1日でこの年の予算は完全消化してしまったのだ。

ありゃ、大変。補助金無しでは成立しない太陽光発電の市場。これじゃ〜全く売れないよ〜。

で、普及の為には補助金が必要だという煩いNGOから突き上げや、お客が買ってくれないというから困るという業界から大合唱で異例の補正予算が 33億円急遽組まれた。で、この不公正はさらに拡大した。1KWあたり18万円がさらに3万円下げられ15万円になったのだ。これも直ぐに無くなってし まった。でも、殆ど年度末で次の年へ問題は持ち越した。

はたして、この年、まともなマーケットはどれほどあったのだろう?件数から言えば25000件に止まるものではなかっただろうね。 (下に引用したNEFのHPにあったグラフからそれは読み取れる)

さらにこの年、この制度に悪乗りをする変てこな上乗せ補助金制度をつくったNPO団体が九州に現れた。

上記の上積み補助と書かれた部分である。国の補助金にさらに上積みを行うもので、受給する個々の設置者にとっては、好条件だ。金利なしで考えた ら、発電原価は14.8円。これなら誰だって買う。実質負担金額は何と5年前に設置した人の三分の一以下。発電原価を見れば分かるように、普通に電気を 買っている金額よりもはるかに安いのだ!(で、今の制度では、同じもの=環境負荷の無いきれいな電気を、昔から売っている人はこれから先もずっとこの3倍 以上の価格のものを同じ価格で売ることを強制されるのだ)

下記にその実際の比較数字を出しておく。(数字は各々、実際の数字である)


京セラ製 4.98KWシステム (1995年2月17日運転開始)   年間予想発電量 5000KWh

設置費用総額 900万円+消費税(当時は3%)  補助金は454万2300円 (その前の年の10月25日に交付決定  )

個人負担分 454万2300円 (当時は半額補助)


三菱電機製 5.54KWシステム (2000年9月運転開始)    年間予想発電量 5700KWh

設置費用総額 420万円+消費税(5%) 

     補助金額は 149万5800円 (今年の補助金前期分に応募交付決定)

この時点での個人負担分 270万4200円

さらに、九州REPPと言う団体の出す元は九電から出される補助金の上乗せ、3KW分 60万円

個人負担分  210万4200円 


同じものを後期で設置し国からだけの補助金で設置した場合

設置費用総額 420万円+消費税(5%)  

    補助金額は 99万7200円 (今年の補助金後期分に応募交付決定の場合)

個人負担分  320万2800円   

※これについてはメーカーと販売店で費用を下げる努力が行われて30万ぐらいは下がるらしい・・・
 

これを同じ出力とすると・・・さらに今年前半に申請し設置した場合は個人負担分が200万以下となる。差額は250万円ほどだ。で、この250万円がこの 5年間の電気代で回収されていればその不公平は無いと考えられようが・・・。

実際に先行設置者の私が、この5年で回収した電気代相当の金額は九州電力では、5000KWH×5=25000KWhで1KWhの価格が21円 ほどなので・・・52万5000円。即ち、先行設置者はこの5年で200万円の損をしたということになる。さらに、今後の発電量は出力から見ても三菱電機 製のほうが多いだろうから、この差はどんどん大きくなる。

※上記の金額は上が私の家の場合、下は私の妻の従兄弟の家が設置したときの確定金額で、仮定の数字ではありません。(何と、 私が設置を5年待てば同じものを二つ作ってまだお釣りが来るんだ)

 

この上乗せ補助金の原資は電力会社から出されたものである。 それもすべて馬鹿高い電気料金として集められた金だ。それをあるNPOが窓口になり、九州地域限定100件 で行われたのである。(こりゃ、殆ど犯罪行為ですらあるな)

(これは、上積み補助金を出す自治体でも同じことが起こる。これによって、「貰えないなら今年は 止めておこう。安くなるまでまとう」という考え方になる人が増え、マーケットの縮小が起こるのである。 でもね、公平さという観点からは完璧に失格!でしょ。貴方が設置希望者ならどうします?

結果は、各設置者の格差をさらに拡大するものであった。この団体に、こうした問題点を指摘したところ、返ってきたのは、以下の紹介するような回 答であった。 (あらら)

(>は相手からの引用)

普通サイズ黒文字は、これへの私のコメントです。


>
>  1.私どもは、省エネルギーや地球温暖化防止の取り組みと表裏一体のものとして
> 太陽光発電等再生可能エネルギーの普及を進めてきておりますし、今後もそのように
> 進めていきたいと考えております。

この認識には同意いたしますし、それは進められるべきものだとも思います。

>
>  2.私どもは単にお金をばら撒いているのではなく、将来にわたって太陽光発電を
> 始めとする自然エネルギーの普及を率先して進めて頂けるような「パイオニア(設置
> 者」の方々を選定して行っております。それ故、お金のみの必要から補助申請をされ
> ていることが明らかな場合には補助金の支給を見合わせるなどの措置をとっておりま
> す。

そうですね、単にばら撒いておられるのではなく選別されているのですね。それほど自分達に自信をお持ちとは羨ましい限りです。私は選別するなど とはおこがましくて出来ません。でも、折角ならそれは自己資金でおやりになっていただきたいものです。

私はその資金の出所を問題としています。

>
>  3.私どもは、九州では全国平均に比べ所得が低いと言われているため、太陽光発
> 電の普及においては、補助金制度は未だ必要であると考えています。

所得が低いのは別の問題です。九州の住む所得が低いから電気代が安いわけではありません。大体、九州の人が全員所得が低いのではないですね。私 は公正で公平な制度を作るべきだと言って来ました。

お金の無い人でも銀行から資金を借りても決して損にはならないように金利を含めて発電量の全量を評価すれば良いと申しているのです。以前、提案 させていただいた九電から資金提供を受けた3億円を原資として原価補償をされれば良いと提案したのです。これは、それへの返答にはなっていません。

>
>  4.私どもは、「先行設置者が損をする」については、一般的にはパソコン等の例
> を見てもありうる話である(良いということではありません)と考えています。

ここが最も重要な点です。

パソコンは消費財、太陽光発電は生産財です。

その区別をつけないで考えてはなりません。これを同じモノとしてしまうと完璧に間違います。それは多くの人が犯している間違いですが、運動を進 める方々がそうであっては困ります。認識を改めて頂かないと困ります。

貴会が資金の提供を受けている九州電力はCO2を大量に吐き出す火力発電所や放射性廃棄物を作り出す(にも関わらず環境にやさしいと言う欺瞞的 なことをテレビなどで一方的に宣伝する)原発で電気をつくり、それは原価が保証される価格で我々消費者に一方的に売りつけられていると言うことをどうお考 えなのでしょ うか?

太陽光発電はそれが個人の屋根に在ったとしてもそれは社会全体の電源供給の一部であるのだと言う認識を持つべきなのです。それは既にドイツなど では認められており、それ故に買い取り価格の保証という形で新たな法律が施行されているのです。

そして、それを先行設置者が犠牲的な精神で負担することが正しいと考える限り日本の環境問題は根本的に解決しないと思います。

あなた方の行っていることは同じ環境負荷の無いきれいな電気の生産者となる市民の側に格差を作り、同じ地平に立つことをむしろ難しくしてるので はないでしょうか?

そりゃ、安く出来たら良いでしょう。しかし、それが何故一部の人たちだけになるのでしょうか?それはオープンな市場で実現されるべきものです。
 


これへの反論は未だに為されておらず、この上乗せはさらに、2年続けられた。

(さらに同じようなことをすすめるなら・・・。それは馬鹿のする事である。「今からでも遅くは無いから、電力会社の出す億を超えるこの資金を使って、原価 保証方式を実践されることを、私はお勧めする。どうすればいいのかが判らないなら幾らでもご相談に応じよう」と言ったが結局、この人たちには分からなかっ たらしい)

(そしてこの団体は仕事が無くなった、そこで電力企業が救済措置としてこの団体に与えた仕事が電気自動車によるカーシェアリングである。カーシェアリング 自体は勿論進められるべきものであるだろう。しかし、それが九州一の過密な都市・福岡の中で行われること自体がおかしい。むしろ、こうした都市で進められ るべきものは、パブリック自転車=自転車の無料利用制度みたいなもんなんじゃないだろうか・・・)

そもそも、こうした発電設備を設置しうるのはある程度の資金を用意できる経済的な強者である。そして、この上乗せ補助金によって為されたのは、 発電原価1KWhあたり14.8円という電力会社からの購入単価よりもはるかに安い電気をその補助金受給者だけが得る状況である。

即ち、金持ちにさらにプレゼントをしたわけである。そして、それは貧乏な人からも否応無く集められた電気料金を元にした九州電力という独占的一 私企業の資金から出ているのである。

貧乏人からの金持ちへの所得移転。なんと素晴らしい市民運動であろうか・・・。これは感動的でさえある。(勿論、皮肉だよ)それも一部の人間の 為だけの補助金である。全員には出ない。さらに、格差を大きくするだけの制度である。(ため息が出るね)これを市民運動というならば詐欺や泥棒だって市民 運動だろう。

これで得をしたのは補助金を貰った人たちとピーク電力供給不足に悩む電力企業である。何のことは無い電力企業は3億円で善意を買い叩いたのであ る。 これで市民を分断できれば安いものである。

但し、計算では確かにこの補助金を受けた人は経済的に得に為るんだけど電力企業の買い取り価格が下がったらこの計算は全く異なる結果を生む。損 をする事にだって為るだろう。ただ、他に人よりも損をする事は少ない。他の設置者たちの蒙る経済的損失は限りなく大きくなるが・・・。


2001(平成13)年度 
70万円
 210万円 
(174万円) 

350万円 
(290万円) 
 1KWあたり12万円 
   
総額 235億円 
93.75円 
67.5円
29円 
※この年の太陽光発電販売のマーケットの規模は・・・。

 
※補助金の数字は経済産業省新エネ対策課に確認  

【追加参考】2004・11・07

2002(平成14)年度 
70万円
 210万円 
(174万円) 

350万円 
(290万円) 
 1KWあたり12万円 
   
総額 232億円 
93.75円 
67.5円
29円 


 


さて、この結果がそろそろ出てきた。NEFのHPにここ5年の普及の移り変わりが掲示されたのでこれについても解説する。(ここ まで述べた事と重なる点があるが我慢して読んでね)
 
(出典:新エネ財団HP  http://www.solar.nef.or.jp/josei/m13_kami_result.htm


平成9年は1997年、予算総額は111億円である。この年から約3分の1補助となっている。設置受付件数は8329件であるが、実際に設置さ れたのは5649件である。この差2680件が応募したにも関わらず設置しなかった件数である。予算は結局、20億円ほどが未執行になり、国庫へ返還され た。(COP3の開催年である)

平成10年(1998年)この年の応募者は8229件、予算は140.7億円。設置件数は6352件に留まっている。これは初めから締めきり時 点で予算が余る事がわかったので、次年度へと繰り越している。その金額40億円である。

平成11年(1999年)ここから設置件数が順調に伸びてきた。主要な理由は屋根材一体型太陽光発電設備の登場である。この年度の予算は160 億。前年度の40億があったので実質は200億円である。この40億円がなければ年度途中で原資不足を招いたであろう。

平成12年(2000年)ここで爆発的に普及が進んだ。(だからと言って補助金無しで良いという事ではなかったらしいけど・・・)総設置件数は 25741件である。前年よりは8000件もふえている。実に順調に見える。

しかし、この年度のグラフが途中で切れていることに注目して欲しい。これは、募集が止められたと言う事である。7月8日、9月2日。それぞれ 8034件、18907件、そして最終2月17日で25741件。実はこの締切日毎に設置補助金額が異なっているのである。1回目は1KW当り27万円、 2回目は18万円、3回目は15万円である。同じ価格なら実に3KWのシステムで36万円も余分に負担しなければならない。

 止まった理由は・・・、笑えるに笑えない理由である。このまま申し込みが続くと、補助金の原資が無くなるから・・・。グラフをご覧 頂くと判るが、その前年、平成7年に比べるとその申し込みの勢いは倍以上である。そして、その補助金の原資は予算上は145億円で実質200億円有った前 年よりも少なかったのである。

1KW当りの補助金を少し下げたところで明らかに原資不足になる。ここで、賢い官僚諸君が考えたのが「一度、止めよう。これほど申し込みが有る なら、補助金の金額を下げてばら撒ける数を増やそう。それに貰える金額が少なくなったら申し込みも減るかもしれない・・・」机上の計算で数字を合わせるの はお得意である。

そして、9月1日、後期の募集が始まった。9月1日からの消印有効、申し込み順。彼らの予想に反して、それは、たったの2日目で無くなった。 (実質1日だよ)

さ〜、無い袖は振れない。が、業者からは「俺達の仕事を奪うのか、客は居るんだ。補助金無しでは売れない。どうなっているんだ?」と怒りの声が 上がってくる。勿論、メーカーからの圧力だってあっただろう。それじゃ〜と、33億円と言う異例の補正予算を組まれて年明けに再度募集が始まったのだ。勿 論、これも直ぐになくなったけど・・・。「ま、もう少しお待ち下さい。来年度も補助金出します」で言い抜けた。

そして今年である。年が明けて21000件を超えたところである。補助金額は1KW当りさらに3万円下げられて12万円である。で、その原資と なる予算総額は235億円。去年の様な失態は繰り返したくないと、前年の145億円+33億円よりさらに57億円増えている。件数は5万件を予定してい た。

が、設置件数は前年と同じか少ないだろう。 そして余るのだ。未達。これが、公共事業ならはっちゃきになって道路を掘り返すのであるが、如何せん、この事業は国民が屋根を差し出し、さらには虎の子の 自分の金を出すんだから、事はそう簡単ではないのだ。

今年度の予算は、確実に余る・・・。それは取りも直さず経産省の予測である5万件の設置が達成されないと言うことであり、その供給能力のある企 業が生産出来ないと言う事であり、それによって屋根の上で設置工事に携わる人の仕事が無いと言う事であり、それが設置されないために、お日様から得られた その分の環境負荷の無い電気エネルギーが失われたと言う事でもあるのだ。


マーケットは無いのか?決してそうでは無い。実はそのマーケットサイズは全国の建物の面積と同じぐらいあるのだ。昼間太陽のあたる設置可能な屋 根及び壁面はすべてそのマーケットに成り得るのだ。最近はシースルーガラスに組み込んだものまで出てきているので窓だって可能だ。

設置したい人は多い。しかし、異口同音に言うのは「高いから・・・」だったら安くなったら設置するのだろうか?それは,実は違うのだ。幾ら安く なっても、損をするなら設置しないんだよ。で、みんな今の電気代で考えるけど、電気代が今の3分の1になったら設置する人はいなくなるだろう。それと将 来、価格が半分になるんだったらそれを待つでしょう?

逆にいえば幾ら高くてもそれで損をしないなら、さらに、儲かるなら人は借金をしてでも設置する。世の中の資金はそうした方向付けが為されれば確 実にそうした形で使われるのだ。そして、そうした方向付けをすることが普通、政策と言われるものである。

これは一般的な消費財では無く生産財なのだからね。そしてそれはインバーターの後ろ側にメーターを設置すれば発電量を計測する事が確実に出来る のだ。太陽光発電設備をありがたがる奇特な人をマーケットと考えている限り、そこまでなのだ。日本の屋根の上は太陽光発電で埋まる事は決して無い。

はっきりと言っておこう。

太陽光発電はそれがどんなに小さくとも系統に繋がっている限りは、社会全体のエネルギー供給のインフラストラクチャーなのだ。それが家の 屋根の上にあっても工場の屋根にあっても牛小屋の屋根にあっても幼稚園の屋根にあっても養老院の上にあっても、それがお日様の当るところにあるならそれは 太陽の光を直接、電気と言う現在の生活に欠く事の出来ないエネルギーに変えて電気を使うところへの供給している社会全体のエネルギーの供給装置なのだ。こ の認識をもたぬ限り太陽光発電という発電設備の真っ当な社会的な評価はなされないのだ。

余剰電力購入メニューと言うのは電力会社との経済的な取り決めの関係でそうなっているに過ぎない。人間社会と環境=自然との関係から見れば、そ れは運用時には環境負荷の無い電源であるのだ。地球に降り注ぐ太陽からのエネルギーの流れを少しだけ人間の社会の中に取り入れるものであり、既存の電力供 給から見れば環境負荷はずっと少く社会全体のために役立つのだ。

それにも関わらず、この設備を設置するものはそうはしないものよりも経済的に大きな負担をして、更に先にやればやるほど損を承知でしなければな らなかったのだろうか・・・。そして、何故に多くのNGO,NPOすらがこの不公正や不公平を看過したのだろうか。

じつはそれは特殊日本的な事情によるものだとも言える。その団体や個人が他より優れていると言う事をそれを看過する事で保証されるからだ。それ は実に偽善的で差別的なものだ。

このままでは、過剰な環境負荷の大きな発電設備を持っている電力企業の既得権益を温存し次の時代の世代に負債を残す事になるのだ。その責任は問 われねばならないだろう。それを問う事は我々の世代のモラルである。

既に、我々は今の補助金制度とは異なる導入支援策を知っている。アーヘンモデルといわれる原価保証支援策である。

実は、これは日本の電力企業につい数年前まで保証されていた制度である。日本の電力供給力を支えてきたのは実はこの制度であって、これこそが世 界一質の高い電気を供給する為の設備投資を可能としたのだ。 (この設備は今やお荷物だけどね。特に原子力発電は日本の電力企業の経営を確実に圧迫するだろう)

何故に望ましい電源設備の導入にこうした方策は採用されないのだろうか?日本の優秀と言われる官僚は化石燃料とは競争力の無い自然エネルギーに 対して競争原理を導入する愚を何故に犯すのだろうか。

初年度で40億の予算要求を20億に買い叩くというような事をすべきで無かったのだ。そうすれば、かくも大きな負担の格差が出る 事も無かっただろうし、企業の設備投資も行われ、もっと設備自体の価格も下がっただろう。それこそ、彼らがその目的に書いたように、 「初期需要の創出により価格の低下を図る」ことが目的どおりに出来ていた筈である。

この件数で十分に効果があったと人々の善意を買い叩いた官僚は言うだろう。しかし、その金は官僚の出したものでもなければ、変なNPOの出した 金でもない全て電気の最終使用者である消費者一般市民の財布から出た資金である。それも知らないうちに電気料金に上乗せされていた電源開発促進税とちゃん と説明のつかない変な金である。さらに、加えて言うならば、その金の3倍以上の資金が設置者の懐から出されたのである。

そして、先行設置者と新規設置者の格差はますます大きくなるのである。これは、予算と言う現行の制度の持つ根本的な制度上の欠陥である。そし て、足りなくなれば、また補正を組む必要が出てくるだろう。(でも、なくても設置する人はするだろう。だって昔ほど、大損こくことは無いからね)

つまり、何が問題であったかを以下に述べる。

  1. 結果の平等をもたらす事を目的とした補助金制度は制度設計の拙さから逆に結果の不平等、不公正を生んだ。
  2. 収入の不平等は負担の公平さとは異なるファクターで起きた問題である。
  3. 上記2の問題を結果の平等で図ろうとする事は問題をさらに複雑にするだけである。
以上に述べてきた事から一過性の補助金の持つ問題点は明らかになっていることは、よくお分かりいただけたと思う。ではどのような 方策が採られるべきなのか・・・。

 □予算主義から決算主義へ
目的は何なのか・・・。これを考えれば直ぐに分かる事である。 

太陽光発電を設置する事では無いということだけは聡明な読者ならお分かりであろう。

目的は、「環境負荷の無い電気を作る事」である。そして、太陽光発電設備は逆潮流で系統へ繋がっているという点から見ると個人の屋根 に有っても社会全体のエネルギー供給のインフラの一部となっているのである。

ならば、その目的の物自体を評価の対象とする制度を作れば良いのである。先に少しだけ、紹介した発電原価保証方式=レートインセンティブ支援策がそれであ る。

レートインセンティブ支援策とは各年度ごとに発電原価を算定し、その発電原価による発生電力の総量の買い取りを保証するものである。(下図に滋 賀県へ提案したものを参考にあげておく)


(参考図U) 滋賀県へ提案したきれいな電気生産奨励金制度の概要
※現行の余剰電力購入制度の中でこれを実現するためには下記のようにすれば良い。
 

きれいな電気の価格 = これまでの電気の価格 + きれいな電気生産奨励金
(発電原価)       (電力会社の電力価格)     (公的な支援制度で)
 
  (例) 1kWh  125円  =     24.70円     +  100.30円            
       
※きれいな電気の価格は設備費が毎年下がるので設置年度毎に改定され奨励金の金額も下がります。 

きれいな電気の発電原価 = [初期設置費用×1.05の20乗} ÷ 20年間の総発電量

レートインセンティブによる支援制度とは、われわれのような環境負荷の無い発電所で作られた電気の価格を社会的に高く評価す るというものです。具体的には 先に設置した人が損をしない価格=発電原価で発電量の全量を評価します。日本の場合は電力会社が同価格で買い取るので売買価格の差額分を奨励金として設置 者に還元する事で実現します。
  

発電原価補償の原価計算は基本的に年利4%の複利計算による発電原価(20年間運用で派生する電力量で費用を割ったもの)を基本とし、(上 記黒字部分の数値)これから電力企業からの電力購入金額を差し引いたものが「きれいな電気生産」への奨励金として各事業主体へ支払われる。

この条件が設定されれば社会的な資金の流れをこうした設備の設置へと誘導することができる。単年度の予算執行では長期的な保証は出来ないの で、こうした施策の実行が望まれる。公正さと公平さおよび、ほかの条件の変化によって実効性が失われるような施策は望ましくないと考えられる。


私たちは現在、滋賀県で湖国21世紀記念事業「お陽様基金」で試行している原価保証方式=レートインセンティブ支援策が上記の問題点を解決する方策と考え ている。これは20年間に設置時における補助金とは異なり、最終的に我々が目標とする環境負荷の無いエネルギーそのものを評価するものであって、設置者に 不公正と不公平を強制するものでは無い。

この制度によって守られるのは、まずもって社会全体の環境=ソーシャルなメリットであり、次にそれに貢献する再生可能エネルギー設備運営者の パーソナルなメリットである。

その設備によって生産されたエネルギーが評価の対象となるのであって、設備自体は評価の対象ではない。これは単なる道具である。目的は環境負荷 の無いエネルギーの生産であって、それは農業における作物と同じである。田んぼを買うことが目的ではない。それを耕し、稲を植え、育て、収穫された米が必 要とされているのである。

田んぼを買うことが目的化したら・・・。それはバブルである。田んぼを金儲けの取引の道具にする事になるのだ。私たちは太陽電池を取引きの道具 とするこの補助金制度は明らかに間違っていると考える。

発電原価の保証はすでに電力会社には保証されてきたものである。

ここで聞こえてくるのが価格が高止まりをするのではないかという危惧である。つまり、これまでの電力企業のあり方のように非効率的になるという 危惧である。設備の価格が下がらなくなるというのだ。

果たしてそうだろうか?本当にこうした資金の出し方は効率的でないということが言えるだろうか?

その答えは、NOである。勿論、制度の設計が重要であるのだが・・・。

ここで一番重要なのは発電原価の算定である。これは最も高いものを基準とすべきではないだろう。むしろ、その年度、ある期間のシステムの販売価 格の平均以下とすべきである。 そのことによってシステム設置者は費用効果の最も高いものを設置するだろう。現時点で必要なのは社会全体の資金が眠ることなくこうした機器に姿を変え環境 負荷の無いエネルギーを作ることなのだから・・・。

無数の設置者がその最大効率を追求するために、知恵を絞るのだ。各メーカーから資料を取り寄せ、どれが最も対投資効果が高いかを比較検討するだ ろう。これこそが真のマーケットメカニズムの効用である。

以下にこの制度に関わる金利他について述べる。

1、金利4%の根拠

この4%は現時点で借り入れを行い、未利用の屋根を提供しようという意思を持つ人が余分な経済的負担をしないで太陽光発電の 設置を行いうる条件による。長 期借り入れ金利を基本とする。 (現時点なら長期のローン金利3.6%が適用されるのが妥当だろう)

銀行に預金した金利は銀行が他のものへ貸し出しその人が得た経済的な利益から支払われた貸出金利から銀行の利益が引かれたものが預金金利と なるので、ここ での計算では環境負荷の無いエネルギー生産に裏打ちされたものとし現時点で妥当と思われる自然金利を想定し、総費用を20年間で償却するものとした。

現時点での預金金利はバブル崩壊後の銀行の不良債権を一般預金者からの借り入れと貸し出しの差額で埋めるための不自然な金利であるので、こ れは採用しない こととするべきだと考える。
 

2、発電量と機器の条件変化について 
機器は1KWシステムで年間1000KWh発電するとした。地域差と機器の性能向上を計算に入れていないのでこの点は、補正 の必要があるだろう。

上記条件で、各年度ごとの発電原価を計算。実態数値に近い値を(実際にかかった数値が重要ですから)、メーカーや置業者に出荷価格を確認の 上で出した。
 


※内容に関して引用される場合は出展を明らかにし、必ず連絡される事を望みます。と言う事で、これについてはコ ピーライトにします。
  

「太陽光・風力発電トラスト」運営委員・中川修治
【付録】
↑クリックすると詳細が見られます

 1997年と98年の点線部分は本来、予算が満額執行されたら、これだけの件数が設置されただろうという数字である。1997年は111億円 で執行額は91億円でこの差額20億円は国庫へは返還された。(因みに、20億円は初年度の補助金総額と同額である)

また、次の年の締め切り時点での予算執行不能分40億円は1999年度の160億円に上乗せされ実質200億円となった。これが160億円 のままだったら 実質設置可能件数は9000件ほどでマーケットの縮小を証明したであろう。そして、この年は、800件が補助金の交付を受けることが出来ていない。

1997年度と98年度の点線部分は本来、予算が満額執行されたら、これだけの件数が設置されただろうという数字である。特に1997年度 に関しては応募 したにも関わらず設置をやめた件数が3000件近くある。

↑クリックすると詳細が見られます
1995年の不正受給による40.3円は最大の数字であって、この年の発電原価は105円ぐらいからこの40.3円ほどの間 にあると考えられる。損益分岐 とした25円は平均的な電力価格であって、筆者の発電所のある九州では売電価格は電気を使わない家庭の場合は20円以下になる。関西電力の場合は約25円 である。

そして、2000年度、格差は初年度と驚くほど比べると大きい。しかし、屋根材として設置すれば十分とは言えないが、経済性では既に設置し たほうが得に なっている。現実に、ここ2年間で売れた最大の原因はそこにある。本来、こうした財は、社会全体で支えられるべきものであるから、個人は損をしてまで買う べきものでは無かったのである。(しかし、この国には心やさしい多くの善人がいて買ったのですね。で、価格が安くなったのよ)
 



【追加情報】 2001/05/28 日経

住宅各社、太陽光発電システムの価格引き下げ

 積水化学工業、ミサワホームなどが住宅用太陽光発電システムの販売価格を引き下げている。量産態勢が整ってコストダウンが 可能になったことが主因。

これまで普及を後押ししていた国の補助金制度が来年度で打ち切られる見通しで、来年度以降を見越して低価格化で需要を掘り起こそうという狙 いもあるとみら れる。昨年の平均価格に比べ3割強下がっているケースが多い。

 積水化学工業が4月に発売した住宅「パルフェ・デュラストーン」に標準搭載した太陽光発電システムは出力3キロワット160万円(工事費 込み)。1キロ ワット当たり53万円強で、昨年の業界平均価格の84万円に比べ37%安い。経済産業省・資源エネルギー庁が設置補助事業を始めた1994年の平均価格は 約200万円だった。低価格化が進んでいるのは主要部材の高性能太陽電池パネルの開発が進み、シャープ、京セラなどシステムメーカー各社の量産が可能に なったため。ハウスメーカーはシステムに組み立てる前の段階で調達し、自社のプレハブ住宅工場で屋根への設置までを完了できるようになった。


さて、ちょっと変わった?補助制度を導入した自治体がある。(上乗せ補助金と言う格差を拡大し不公正を助長すると言う点では失格だけ ど・・・)

2001/10/18 太陽光発電に補助 12月から太田市 11市初、最高40万円

http://www.raijin.com/   (上毛新聞)

 太田市は十二月一日から、太陽光発電システムを設置した住宅を新築した人などに、住宅 建設等促進奨励金を支給する。支給額は最高四十万円で、県内十一市 では初めて。

 住宅建設の促進や環境に対する市民意識を高めるのが目的。また、助成は市内の商店など で使える市の金券で行い、商業振興にもつなげる。

 同市などによると、太陽光発電システムは、標準的とされる三キロワット以上四キロワッ ト未満のもので、四人家族の平均的な電気使用量の約80%をまかな える。

二酸化炭素の排出による地球温暖化が進む中、効果が期待できるという。助成の対象は、市 内に太陽光発電システムを設置した住宅を新築した個人か、太陽光発 電システムを設置した建て売り住宅を購入した個人。

 奨励金は、設置したシステムの最大出力により異なり、(1)一キロワット以上二キロ ワット未満十万円(2)二キロワット以上三キロワット未満二十万円 (3)三キロワット以上四キロワット未満三十万円(4)四キロワット以上四十万円―となる。

これはちょっぴりだけど、地域のエネルギー生産と内発的な経済との結びつきを意識したものとなっていることに注目だ。しかし、まだ、頭が予算と言う考え方 に毒されている。はっきり言えば目的と手段を取り違えている。(これぐらいのアイデアでもマシだと言わないといけないのは情けない・・・、しかし1歩前進 だと評価しておく)
何も知らない馬鹿な記者が書いた記事(朝日新聞) これは、業界及び、経産省に取材して書いた記事で取材不足を露呈している。(ま、朝日新聞がこの程度な んだから押して知るべしなのよね。これまでにこうした問題点を指摘した記事を書いたものには、残念ながらお目にかかったことが無い。それが日本のジャーナ リズムの限界なんだろうか・・・)
 
屋根で輝く太陽電池 住宅の発電量、100倍に急増   http://www.asahi.com/science/today/020129a.html

 太陽電池を備えた住宅が増えている。経済産業省によると、94年には0.2万キロワットしかなかったのが、00年は19.1万キロ ワット(推定値)と、 実に100倍近い伸びだ。

 太陽電池を屋根に付けて家庭で使う電力をまかなう。電気が余れば電力会社に買い取ってもらう。景気の悪化で住宅の新築需要はふるわ ないが、それでも勢い は衰えそうにない。

 三洋電機によると、太陽電池は、半導体が光を吸収するとプラスとマイナスの電荷が生まれる性格を利用している。

 用いるのはシリコンにリンなどを加えたn型半導体とホウ素などを加えたp型半導体。この2つをウエハースのようにくっつけると、一 方にどちらかの電荷が 集まって電極に。これをつなぐと電気が流れ、電力を生み出す仕組みだ。

 「99年ごろに住宅メーカーが住宅とセットで販売し始めたのが起爆剤の一つになった」と業界トップのシャープは話す。

 国の補助金制度と電力会社が余った電力を高値で買い取る仕組みも支えとなった。費用は一般家庭で約200万円。20年でもとが取れ るというのが目安だ。

 需要増を見越して各メーカーは本腰を入れ始めている。シャープは担当部署を事業本部に格上げし、今年から生産工場の増強や宣伝活動 にも力を入れ始めた。

 温暖化対策もあって、国は産業用も含め太陽光発電の導入量を10年度には99年度の23倍にする方針だ。

 補助金制度は来年度も計画されているが、さらに続けるかどうかの検討はこれから。経済産業省は「節目の年になる」という。

(2002/01/29)



<以下は昨年末時点での予測である>

ここ数年間の太陽光発電の市場規模を試算してみた。(家庭用太陽光発電に限る)
初年度 (平成6) 40億円
      (平成7) 66億円
      (平成8) 80億円

ここまで2分の1補助

   (平成9)  270億円
   (平成10) 300億円
   (平成11) 600億円

ここまで3分の1補助

   (平成12) 900億円ほど
   (平成13) 800億円(予測値)

定額補助に変更

 順調に伸びてきているように見えた太陽光発電は今年、はじめて国内では市場規模としても金額ベースでもマイナス成長になるだろう。

 日本人のみんなが大好きな補助金は100億円ぐらいが余る計算である。市場規模が20倍になることで価格は3分の1近くまで下がっている。 (と言う事 は、負担の公平性から考えれば既に補助金を出す理由は全く無いだろう?)それでも補助金をねだるのはどういう了見だ?。

 日本の公的支援制度は先行設置者は経済的に大きな負担をするのが当たり前だと言う変な常識でやってきた為、息切れしている。この先、電力の自 由化で電力 価格の低下が予測されるだけに今以上の大きな伸びは期待できない。今後、屋根材一体型の市場は飽和状態の新築需要が終わっているだけに葺き替え需要に頼る 事になるだろう。

 昨年(2000年)の異常とも思える普及量の拡大はその前年から既に予測可能だった数値である。それは屋根材一体型が商品として各ハウスメー カーの製品にラ インナップ され、さらに内需拡大策の一環としてローン減税があったために一時的な需要拡大に過ぎない。

 設置業者と発電所運営者は製品を購入すると言う時点においては市場原理から敵対的である。発電所運営者は消費者であるからだ。市場とはそうい うものであ る。それぞれの方が善意の方だろうが悪意に満ちた人であろうがそういうものだという認識をもって貰いたい。そして、市場はそこで競争する事が効率を上げる のである。その市場の作り方で一番拙かったのが日本の補助金制度であった。

 一方、買い取り価格制度を昨年(2000年)から実施して先行設置者に経済的に不利にならない制度を取り入れたドイツでは太陽光発電の普及量 は一気に6倍に 増えてい る。実はここに日本からの輸出が増えているのである。(2005年には国民一人あたり設置量では日本を追い越してしまった)これは実は勿体無い事である。 理由はEPTがプラスになるものを輸出し国内に留めおけないと言う事か ら考えればマイナスの資産のみが増えて行く事に為るからだ。(さらに、付け加えるならば日射量では日本の8割ほどなのでドイツの設置されるぐらいなら日本 の国内に設置されたほうがよほど世界貢献することになるのだ)

 上乗せ補助金はさらにこの事態の問題の所在を隠し、不公平と不公正を拡大するものである事を銘記すべきである。←(これは人々の善意を買い叩 く事となっ ている。ちょっと考えれば分かるでしょ・・・)

 目的は環境負荷の無い電気の量を増やす事であり、太陽光発電はその道具である。価値のあるものの安売りを電力に強制させられている事態を看過 する事は NGO・NPOの堕落である。

 現在、出来ている市民共同発電所は15ほどしかない。(2006年3月時点では市民共同発電所を名乗るものは100基ほどとなったが)こんな 程度の数字では市場規模の拡大に貢献なんかはしていない。中小零細の設置業者さん の片手間仕 事が増えた程度だ。本当に価格の低下を起こさせたのは一般の家庭用太陽光発電を設置した年間数万件になった個人のマーケットである。

 はっきりと言っておこう。予測されている太陽光発電のマーケットとは、未だに設置されていない全ての建物の屋根や壁面である。

金持ちだろうが貧乏人だろうが、喜んでそうした施設にお金を出せる枠組みを作ることがNPO・NGOに求められている役割なのだと・・・・。ご み発電と一 緒にされて喜んでいるようでは未来は無い。設置業者にも運営者にも・・・。



2002/03/16

数ある自然エネルギーの中で価格面(時間帯を考えないで発電原価のみから)では全く競争力の無い太陽光発電の平成13年度補助金がこの3月10 日に締め切られた。(ただ、系統に 繋がってい る太陽光発電設備は先にも記したとおり社会全体の中での位置付けとしてはピーク時対応と言う事では十分に価値があると思われる)

NEFのHPには3月10日締め切り分が掲載されているが、総申し込み件数は28105件。(10日締め切りなので3万件に届くかもしれない が、5日経っ たにももののまだ数字は掲載されていない)

NEFに問い合わせたところ、総応募件数は29417件だという。内訳は、一般が28354件、建売用が85事業者303件、15地方公共団体 760件で ある。

年度当初の取らぬ狸の皮算用では5万件を予定していたものが、約5分の3・・・。235億円の総予算だったので実際に使われる金額は141億円 ぐらいであ る。残りは93億円です。(私は100億ぐらいかなと見てましたけど・・・・)

この予算規模での見込み市場規模は大体、(KWあたり80万ぐらいですから)、補助金の比率から見るとこの8倍ほどになるはずだったので720 億円です。 で、実際に設置される事となっている設備から見ての市場規模は1120億円となる。

前年の設置件数は25749件。今年は、ほんの少し増えた。しかし、市場規模としては横ばいとと言っても良い。不況の中ではこの業界もそうした 影響を受け たと言う風に分析がなされるだろう。昨年は予算不足で設置を見合わせたものも有っただろうし、そういう事を考慮に入れれば今年の応募件数はむしろ昨年より も減っているとさえ言える。そして経産省は日本の補助金政策が功を奏して世界一の普及を見たのだというだろう。

確かに太陽光発電の普及量は世界一となった。しかし、今年は失速している。個人の環境意識を買い叩いた付けが廻ってきているのだ。そして、国内 で設置され なかった太陽電池は海外へと流れている。見かけ上これは貿易収支ではプラスになっているが、実は何の事は無い、加工貿易でCO2の排出量を増やし、国内で 核廃棄物を作り出しながら新たな油田とも言える太陽電池を安売りしている事になるのだ。(あ〜〜〜勿体無い・・・・)

しかし、この地球上で7倍に増えたところも有る。買い取り価格保証を始めたドイツだ。日本円に換算して約50円ほどの買取価格が昨年の設置者に は20年間 と言う長期間にわたって保証されている。つまり、設置しても日本と違ってに損をしないようになったのだ。(今年はその5%下がった買取価格です)また、こ の買取は発電量の全量を買い取る。(つまり、設備は個人の屋根の上に有っても一度系統に全量を流し込み、個人は再度、そこから買い取ると言うことで、社会 全体の発電設備として評価するということなのだ)

皮肉なことに日本で汚い電気(CO2の排出実績と核廃棄物という不良資産を残す)を使って作られた太陽電池がこうした自然エネルギーを優遇する 国に輸出さ れ国内に残らないのは実に残念である。

これは、言い換えれば、発電原価保証をすると言う事、先行設置者ほど損をしない仕組みを作ったということである。つまり、日本とは正反対に環境 にいい事を する人は経済的にも損をしないで経済的にも得をするようにしたのである。

今回、経産省は新エネルギー促進特別措置法という法案を出してきている。これは金融的な手法を取り入れそれぞれの発電事業者の効率的な投資を促 すものと なっているが、果たして、我々の提案する方策と同等の効果があるものか、はなはだ疑問である。むしろこの法案の内容を見ると日本での自然エネルギー普及を 阻止する法案であるとしか言えない内容である。(これはついに5月31日に成立してしまった)

これは電力および中央官僚管理の強化であって国民および地方の自立につながる芽を摘むものでしかないことは明らかで、さらにこれによってますま す次世代に 負の遺産が増えることは確かである。



2002/11/16

はて・・・。これは一体どういうことでしょう?

これを歓迎する向きもあろうけど、これは言葉を換えれば「自然エネルギー・ファシズム」って気もします。如何にも日本的です。

日経新聞記事 2002/11/16  http: //www.nikkei.co.jp/news/keizai/20021116AT3BI057515112002.html

東京都、新築オフィスビルに省エネ対策義務付け

 東京都は大規模なマンションやオフィスビルを新築する際、太陽光発電など省エネ対策を導入するよう条例などで義務付ける。12月に都環境審議会に達成基 準などを諮問し、条例化を目指す。都内では大規模な再開発が多数計画されており、
都は建物の省エネを進める好機と判断した。都内事業所に二酸化炭素(CO2)削減を義務付けることとあわせ、地球温暖化対策を強化する。

 都は今年6月、1万平方メートル以上のビルを新築するか、同面積以上を増築する際、建築主が都に省エネ対策を含む計画書を提出する制度を設けた。この制 度を拡大し、屋根や外壁の断熱性を高めたり、太陽発電や採光など自然エネルギー
を導入することを義務付ける。 (07:02) 

2002/11/20

経産省はとうとう補助金政策の変更をアナウンスした。これは私が新エネ財団主催のセミナーで聞いた話である。以下ニュース風に記した。(これは 2002/11/20にメールで関係者に配布したものである)

経済産業省では今年限りで打ち切る方針だった家庭用太陽光発電への補助金制度 をさらに延長する方針を固めました。


これは太陽光発電などの補助金の窓口になっている新エネルギー財団主催が開いているセミナーで経済産業省の関係者が明らかにしたものです。

太陽光発電の補助金8年前に家庭用太陽光発電モニター事業として半額補助で始まり、その後、本格的支援を行うとして、住宅用太陽光発電導入基盤整備事業と 名称を変え3分の一補助、一昨年からは定額補助に切り替えて、昨年までに総額1000億円程を使って設置費用に補助金をだしてきました。

その結果、当初3Kwの標準家庭用のものが600万円ほどにしたものがここ8年ほどで半額以下に下がりました。

また、この間、ハウスメーカーなどが屋根一体型の製品を環境にも優しい住宅として売り出したために一昨年度は予算をはるかに超える応募があり、途中募集を 停止し補助額を引き下げるなどの対応を取らねばならにほどの応募があり、年明けには33億円もの補正予算を組まなければならないようになりました。

しかし、昨年度は、経済産業省の予想に反して需要が増えず235億円あまりの予算を組んだにもかかわらず応募者が激減し90億円もの予算あまりました。今 年もほぼ同額の予算が組まれている為、予算が余ることが確実視されていま
す。

価格は当初の3分の一ほどの200万円以下には下がったものの、経済産業省が政策目標としていた標準家庭用の3Kwシステム100万円をに達していないた めに、補助金無しでは国内での市場規模を維持できないと言うメーカーなど関係者からの強い要望で方針を変更しさらに支援を続けることを決めたものです。

経済産業省では、これまで国、設置者、電力企業が電力販売価格と同額の買い取りを行うことで支援を行ってきたが、これを変更し地方自治体からさらに上乗せ 支援を行う方向で検討をすすめていて財源措置を財務省と協議していると話しています。
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既に設置した人には関係の無い話・・・。それとメーカーでは国内で売れないので海外に売ってます。勿体無い話。だって油田を輸出しているのと同じだもん ね。それも税金と言う国民の金を使ってメーカーに設備投資させたんですよ。

買い取り価格保証策に変更したドイツでは普及量が伸びてますわ。善意を買い叩かれているのは誰だろう?

って書いてたらちゃんとこういうことが記事になった。

2003/01/01

メーカーすら認めている日本の設置時補助金制度の失敗

以下はそのTue, 24 Dec 2002 に出された三洋電機のプレスリリースからの抜粋です。


三洋電機、欧州向け太陽電池モジュールの 販売を開始

http://release.nikkei.co.jp/detail.cfm?relID=37706
http://www.sanyo.co.jp/koho/hypertext4/0212news-j/1224-1.html

から

 欧州での補助制度は発電量に対しての補助を行うことが多いため、高 い変換効率や温度特性を持ち、同じ日射量でもより高い発電量が得られるHIT太陽電池(*2)は、ユーザーにより多くのメリットを与えることができます。

 この欧州市場に適したHIT太陽電池を、2002年度は欧州、北米向けに三洋電機の全販売量の 15%?20%、2003年度は約30%を欧州と北米を中心とした海外市場に、販売を進めていく予定です。

----中略----

■欧州市場の状況

 現在、欧州の太陽光発電システム市場は、環境問題に対する意識の高まりから順調に伸びてきてい ます。特にドイツでは住宅用太陽光発電システムに対する政府の補助金制度の効果 により、他の欧州諸国に比べて太陽光発電システムの先進国となっています。

 一方、イギリスやイタリア等のEU諸国もこれに追従する動きを見せており、今後欧 州全体として太陽光発電システム市場の成長が見込まれています。発電性能の 良いHIT太陽電池は(当社従来品の単結晶シリコン太陽電池との比較で最大32%増)、発電量に対して補助を与える制度の多い欧州において、より高いユー ザーメリットが引き出せます。



先に、私は平成13年度の太陽光発電の市場規模を800億円と試算したことがあるが、実際は、海外市場の拡大でそれ以上に伸びていたと考えられる。これに ついては私の理解が足りなかったことを素直に認める。

理由は海外への輸出による貢献度を見なかったからである。国内市場が冷え込んだために各メーカーは輸出に力を入れ始めている。企業によって、すでに太陽電 池の製造設備に固定化された費用は回収されねばならず、その為に製品を市場へ出さねばならない。メーカーにとっては国内だろうが、海外だろうが、売れれば 良いのです。

しかし、これは実に勿体無い話だ。

理由は、わざわざ国内で環境負荷のかかるエネルギーを使って太陽電池を作って、やっとこれからきれいな電気を作ることが出来るようになったもの を海外へ輸出してしまうのだ。これはCO2を出さない油田を輸出しているようなものです。国内で設置する場所がなくなったのなら話はわかりますが、そうで はありません。

ただ、企業を責めることは出来ません。営利企業は儲からないところへ売ることはしないからです。

では、誰が悪いのでしょうか?私は政策が悪いのだと思います。儲からないものに金を出させてきた政府のやり方です。太陽光発電を使った発電事業 者を大事にしない日本の官僚の作った枠組みに問題があるのだと思います。

「環境に良いことをするのは個人が勝手にやれば良いのだ。いくら環境負荷が大きく事故の危険性があっても原発や大規模発電所へ投資した独占企業 の利益だけは守らなければならないのだ」という前提で霞ヶ関の官僚は考えているのだとしか思えません。実に国民にとっては不幸なことです。


2003/01/08

又しても今年の補助金は余ることが確実である。(太陽光発電普及協会ニューズレターから)
  • 2002年度の応募状況(井口) (谷)
    12月13日現在、応募数27,917件であった。増加傾向は図に示すとおり変わらないので、今年度も大幅に予算を残すことは確実。また、給湯器の応募は 応募枠37,500件に対して、図に示すとおり、3,808件と言う低調さであった。
  • 全くこれが日本の普及政策の結果である。平均5Kw設置で150万キロワットならキロワット10万円補助で150億円の予算が使われる。し かし、総予算は昨年とほぼ同じ230億円ほどであるから80億円ほどが余ることになる。

    呆れたことに、このままでは3万件に届かないと分かったのだろう。申し込み期限の延長がこの昨年の12月の末に新エネ財団のHPでアナウンスされている。

    平成14年12月27日
    新エネルギー財団
    太陽光発電部

    平成14年度 住宅用太陽光発電導入促進事業に係る応募要領の一部改正(下期募集期間の延長)及び 「完了日」が平成15年3月10日を越える申請(応募申 込み及び計画変更)に係る経過措置について

     平成14 年度住宅用太陽光発電導入促進事業応募要領6.(1)に定める「一般住宅用」の下期募 集期間を「平成14年10月1日(火)から平成15年1月31日(金)まで」から「平成14年10月1日(火)から平成15年3月10日(月)まで」に改 正する。また、「完了日」が平成15年3月10日(月)を越える応募申込み及び計画変更については、経過措置として下記の通り運用するもの とする。
    (注:「地方公共団体協力応募用」に係る下期募集期間の改正は行わない。)


    一ヶ月と10日の延長である。それでも、予算は確実に余るだろう。実は、この余る資金の下には昨年の余った予算90億円も有るのだ。2年間で160億円で ある。今なら5Kwシステム1万セットである。それだけでも総出力5万キロワットである。


    2002/01/09

    では一体どれほど予算は余るのだろうか?

    昨年の補助金の総予算は235億円、このうち70億円ちょっとが余ったことが明らかである。本年度、組まれた予算は232億、1Kw10万円で6万件分と されていた。現段階での申し込み件数は3万件をちょっと超えたところである。最終的には4万件に達するかもしれないが、当然余ることは確実である。予想の 3分の2ならやはり70億円が余るだろう。昨年の分と合せて150億円近くである。

    さらにおかしなことに、今年度で終わるとされていた補助制度なのに、来年度予算として105億円が組まれたのだ。(何でなの?嘘つきじゃん)先に私が書い たことが現実になるだろう。

    2004/11/07

    以下は、この2年間の家庭用太陽光発電設備購入時における補助金制度の予算とその考えたかを述べているものである。15年、16年ともNEFのHPから引 用した。   http://www.solar.nef.or.jp/josei/josei.htm




    平 成15年度下期「住宅用太陽光発電導入促進事業」の概要  平成15年9月25日 (財)新エネルギー財団

    1. 目的
    太陽光発電の自立的な普及拡大を促していくため、一定期間に集中的な支援措置を 実施し、大規模な
    導入促進を図ることにより、量産効果による一層のコスト低減を実現し、太陽光発 電市場の早期自立化を
    促進すること。

    2. 補助制度のしくみ
      (略)

    3. 予算
    平成15年度予算額 約105億円


    平 成16年度「住宅用太陽光発電導入促進事業」の概要 平成16年4月7日 (財)新エネルギー財団

    1. 目的
    太陽光発電の自立的な普及拡大を促していくため、一定期間に集中的な支援措置を 実施し、大規模な
    導入促進を図ることにより、量産効果による一層のコスト低減を実現し、太陽光発 電市場の早期自立化を
    促進すること。

    2. 補助制度のしくみ
    (略)

    3. 予算
    平成16年度予算額 約52億円

    5. 補助算式

    〔平成15年度募集〕

    ○太陽電池出力1kWあたり 9万円
    ○ 1件あたりの上限は10kW未満

    [
    平成16年度募集〕

    ○太陽電池出力1kWあたり 4.5万円
    ○ 1件あたりの上限は10kW未満

    【補助金額】

    上記金額に太陽電池の最大出力(※)(kW表示とし、小数点以下2桁未満について四捨五入。10kW未満)を乗じて得た額(小数点以下切り捨て)。

    ※対象システムを構成する太陽電池モジュールの公称最大出力(日本工業規格に規程されている太陽電池モジュールの公称最大出力。なお、日本工業規格を基準 としているが、IEC等の国際規格も可とする。)の合計値



    15年16年とも目的は全く同じ文言である。変わっているのは総予算額とKwあたりの補助金額である。16年度のKwあたり4.5万円は平均的な4Kwシ ステムの設置には18万円の補助金がつくことになる。しかし、この金額は3社見積もりを取れば容易に下がる金額である。では、この補助金は何処へ行くの か?設置業者の懐へ入るのだ。発電事業者には入らないことは容易に想像がつくだろう。

    正しいマーケットメカニズムとは何か?





    平成14年度 予算総額 232億円   決算に関しては 都 合、繰り越しとNEFの新国氏は言っているが、大体、翌年には消化されていると言う。

    私達の目的は何か?

    それは、太陽光発電設備の設置ではなく、あくまで環境負荷の無い電力の生産である。それ自体が量として把握できるならそれ自体を評価の対象とするほうが合 理的である。既に、設置時補助制度の役目は終わっている。年度ごとの発電原価の保証を行うべきだろう。そうした合理的判断こそが求められている。


    2004/11/11

    補助金12年 度〜16年度 予算と執行額


    NEFより電話取材

    平成12年度   145億円    前年度からの持ち越し分 14億円  補正予算 33億円 (電源特会から)

    前期 1Kwあたり 補助額 27万円 
    後期    同         18万円
    補正    同         15万円

    平成13年度  235億円  執行額 157億円                  繰り越し  78億円

    1Kwあたり 補助額  12万円

    平成14年度  232億円  執行額  78億円(繰り越し分)+108億円   繰り越し 124億円

    1kwあたり 補助額  10万円

    平成15年度  105億円  執行額 124億円(繰り越し分)+105億円   繰り越し  54億円

    1Kwあたり 補助額 9万円

    平成16年度   52億円  執行額  54億円(繰り越し分)+ 52億円   繰り越しなし

    1Kwあたり 補助額 4,5万円

    平成17年度予算(案)   26億円

    1Kwあたり 補助額 2万円  (後に判明)

    市場原理で普及を図る!



    これまで補助金についてはずっと見てきていたが、平成14年度で何と124億円もの繰り越しが出ていたとは・・・。その前年に私は100億円にになると指 摘していたが、これが実証されてしまったのだ。来年度の26億円では同じようなスキームの実施は無理だろう。いよいよ切羽詰ってきているといって良い。中 には RPSの自家消費分買い取りに使ってしまえという話も出るだろう。(と書いていたにも拘らず政府は、実におろかにも1Kwあたりたったの2万円というばら 撒き補助金を最終年度まで続けてしまった。これには設置業者すら呆れていた)

    しかし、それでは問題はより複雑化するのではないかと思う。何故に海外へと太陽光発電設備のコアデバイスの太陽電池が輸出されるかを分析すれば、その対応 策は簡単に分る。

    投資資金の回収が資金を出した者に保証されること。これに尽きるのだった。

    年度毎の平均発電原価の保証を行えば、それも20年保証すれば誰もが安心して太陽光発電を設置する。(最近設置したものは「金利分を考えるならずいぶ ん得だなどと言う人も居るが、それは初期投資費用の減価償却を計算に全く入れていない子供だましの空論だ)

    先行設置者に後発設置者と同じ条件を保証しなければ誰もが喜んで購入設置するものではないことを理解すべきだろう。フリーライダーを称揚する制度は信用さ れない。公平で公正な、設置年度毎の発電原価保証こそが太陽光発電という社会全体のためになる自然エネルギー生産のコアデバイスの設置を促すだろう。


     2006/01/22

         ※当家の今現在の発電出力は3.6KW(公称出力4.98)系統電圧104V(やっと、最近107V以下になりました)この問題は、「電力会社の電気は、 ほんとに100V? 」http://trust.watsystems.net/miyazaki/denatu110.html  にUPしました。で、当発電所は、系統に繋がっているのでこれはみん
           なの使う電力を生産しています。

    On Fri, 20 Jan 2006 23:05:58 +0900
    JAWAY <h-ito@mars.dti.ne.jp> wrote:

    > ユアサが補助金を過大請求 太陽光発電で拡販に利用
    > http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060120-00000249-kyodo-soci
    >  鉛蓄電池大手ジーエス・ユアサコーポレーション(京都市)は20日、太陽光
    > 発電システムを設置した家庭に出る補助金をめぐり、同社の子会社のジーエス・
    > ユアサパワーサプライが9年間で計約1300万円を、経済産業省の外郭団体、
    > 新エネルギー財団(東京)に過大請求し拡販に利用していたと発表した。全額を
    > 財団に返還する。
    >  大坪愛雄社長ら役員3人を50%の減給処分(3カ月)とし、販売担当者らも
    > 厳正に処分するとしている。
    >  ユアサ社によると、過大請求は1994年から2002年までに計40件あっ
    > た。ジーエス・ユアサパワーサプライの営業担当者が販売額を水増しして申請。
    > 補助金の増加分を購入者に割り引いて販売し、拡販に利用していたという。
    > ---------------

    これって、殆んどの業者さんがやってませんでした?NEFが見てみぬ振りしてただけでしょ?私が書いた「家庭用太陽光発電設備普及と国の補助金制度 (1994〜2003)+(〜2005)」    http://trust.watsystems.net/hojyokin2002matome.html(みなさんがここまで読んでこられた文書で す)    で既に書いたところの話です。
        
     設置時補助金の場合は領収書さえ揃っていれば通りますからね。成果評価方式ならそうしたずるは出来ないでしょう。(ま、これもメーターをちゃ んと封印付きのものにするとかしないと駄目ですが・・・)

    さて、経済的な犠牲者を生みながらもこの国の太陽光発電業界は成長し、その生産能力の大規模化と技術力の向上で価格は当初の3分の1以下にまでなりまし た。しかし、そのコストは依然、約1Kwhが50円ぐらい。勿論、ピーク対応電源としては十分に系統に置ける電力価値は達成していると言えるものの、 一般的な電力料金との比較ではまだまだ競争力を持てていない。
      
       その同じ日の日経本紙のテクノロジー欄に下記のニュースが載った。
      
    > 太陽光発電 コスト4分の一へ  経産省など 新型装置を開発へ
    >
    > 経産省は電気メーカや大学などと共同で、発電コストが安い新型太陽光発電装
    > 置の開発を始める。2020年までには発電単価を現在の4分の1程度に引き
    > 下げ、通常の家庭用電力料金並みを目指す。太陽光発電を取り付ける家庭は増
    > えているが、補助金なしでは本格的な普及が難しいため、低コストで利用拡大
    > を狙う。
    >
    > まず、06年度から4年計画で、現在1Kwhあたり約48円の発電単価を同1
    > 4円程度まで下げるのに必要な基礎技術を開発する。産業技術総合研究所や太
    > 陽光発電装置メーカー、大学からなる研究チームに開発委託する。経産省は初
    > 年度19億7000万円の予算を盛り込んだ。
    >
    > 現在の太陽光発電装置の多くは光を受けて発電するパネルに多結晶シリコンや
    > アモルファスシリコンの半導体膜を使っている。新型装置ではこれを多層構造
    > にするタイプと銅やセレンなどの化合物半導体を使うタイプ、光を吸収する色
    > 素を材料にしたタイプを研究する。
    >
    > 光を電気に変換する効率を多層構造で16%、化合物半導体で20%、色素材
    > 料で9%程度と、現状の2倍程度に高める計画だ

    ひたすら「低コスト」=安ければいいというのは殆んど「信仰」だと思います。安ければ普及する・・・。そのためには技術開発と量産でコスト削減!太陽電池 を買う人は安くなれば買う。
        
    つまり、余りにも幼稚な一種の「技術信仰」があるのだ。これに縋るしかないようなのだ。
         
    しかし、それは本当のことではない。ここでも、よく話題に上る固定価格買い取り制度(FIT)も補助金の一種であるが、これでも十分に普及は可能だ。それ は、ドイツで実証済み。ここ一年間で設置された太陽光発電の設備量はドイツが日本を抜いてしまった。
       
    では、何故、こうした政策(官僚主導の)が出てきたのか・・・。うがった見方をしよう。出来なくても出来ても、兎に角、ドイツに抜かれた言い訳をする為の 発表であったとも言える。
        
    既に銅やセレンを使った半導体は商品化される目処が付いている。宮崎では昭和シェル石油が工場を建てるし、ホンダが熊本に工場を作ることを発表している。
        
    つまり、19億7000万円もの金をデバイス開発をする企業にばら撒いて経産省の設置時補助金制度の誤りを糊塗するようにみえるのだ。
        
    高い買い物をさせられ経済的犠牲者(先行設置太陽光発電事業者)を出しながらも彼らは反省する様子は一切無いようだ。このやり方は、実に姑息だ。
        
    人の金を使って新しい産業を興そうというのなら、それ相応のリターンを保証すべきだろう。全く、原資の保証すら絶対にないという長期的な事業に資金の供出 を求めたのだから・・・。
        
         ※この自然エネルギーの事業者の競争相手は巨大な電力企業である。この巨大な電力企業には手厚い保護があったつい10年前までは、総括
           原価で投資は確実に保証されていたのだから・・・。因みに、ドイツなどで施行されているFITと発電種類別の総括原価方式である。
        
    しかし、そうした政策を自分らで立案出来ない政治家とはいったい何なのだ?予算の分捕り合戦の応援団か?限られた富を囲い込むのが彼らの仕事なのか? あれは、立法府ではない。(実に非生産的だよな。そんな連中が先生と言われてふんぞり返っているのだから・・・。恥ずかしい。私は、個人としてはそうした 人間に票を投じたことは無いけど・・・)
        
    予算制度での采配権という既得権益を最後の野拠り所として死守するためのあがきなのだろうか?これを打破することすら出来ない議員の皆さんは彼ら経産省官 僚の僕と見える。
        
    真の制度改革とは成果評価方式に変更出来るかどうかだろう。この国では難しいというのが私が知る限りでの多くの人たちの意見であるが、それで諦めるなら、 それは敗北主義の謗りを受けても仕方ないだろう。残念ながら、日本の NPO・NGOの限界はつまりその程度なのだと・・・。
        
    多く余裕のある高齢者がNPOなどで活動をしているが、その彼らに聞いても 「自分が生きている間に元が取れるかどうか分からないものにお金は出せない」という本音を語る。そして、若い世代はそのことに反発を覚えているものの、あ えてそれを口に出しては言うことはない。世代間に亘る不公正が見過ごされてしまう。
        
    しかし、この程度と諦めれば、根本的な思考の方法、思想の転換が無いままで、またぞろ次の時代も同じ問題が出てきて苦労することだろう。
        
         市民の力が問われているのだと思うのだけど・・・。
        
    大体、勿体無いと思う。そのためにどれほど無駄な時間と資金が使われてしまっているかを考えてみればね。


    2006・04・07加筆

    以下は、太陽光発電関係の事業者の団体JEPIA(太陽光発電協会)が纏めた資料からの抜粋である。

    太陽光発電出荷量報告(2005暦年)

        (1)総出荷量
          
    2005年の総出荷量は81万9169Kw(対前年比139.4%) で800MWの大台を突破、 昨年の【平成16
    年(暦年)】における前年比は159.4%で伸び率は鈍化。
     
    国内出荷は  29万1114Kw (前年比108%) うち輸入分は7569Kw
       
     輸出  52万8055Kw (対前年比165.7%)
       
            〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
      
    (2)生産能力 2005年12月末時点 126万4000Kw  (1264MW)
       一年後の計画           137万Kw      (1370MW)
        
        
         参考に昨年度の調査数字を載せている
        
         ○2004年12月末 63万 KW(630MW)    一年後   97万Kw
         ○2003年12月末 48万 6000KW(486MW)2004年予定588MW
          
       ※ 実績値ではいずれも予想以上の生産設備の増強が行われたことがわかる。  

    この数字を見て私は悲しくなりました。何と非合理的なことが行われたのかと・・・。日本の普及政策の誤りが数字に表れたのだと・・・。それこそ、毎年これ 以上生産力が伸びなくても、3000億円ほども掛かる揚水発電所と同じだけの出力のピーク対応電源が設置できるだけの量の太陽光発電を国内に設置できるも のが海外へと流失してしまうのだ。嗚呼勿体無い。