2000/09/10

不公正な補助金の実態

このHPでは再三、国の補助金の制度の欠陥を指摘してきたが、実際に数字でこの不公正さをはっきりと判る。
 

数字は各々、実数である。
 


京セラ製 4.98KWシステム (1995年2月17日運転開始)  年間予想発電量 5000KWh

設置費用総額 900万円+消費税(当時は3%)  補助金は454万2300円 (その前の年の10月25日に交付決定  )

個人負担分 454万2300円 (当時は半額補助)

1kWのシステム価格は180万円 個人負担分は90万円 発電原価はこの年は180円/Kwh



三菱電機製 5.54KWシステム (2000年9月運転開始)   年間予想発電量 5700KWh

設置費用総額 420万円+消費税(5%)      補助金額は 149万5800円 (今年の補助金前期分に応募交付決 定)

この時点での個人負担分 270万4200円



さらに、九州REPPと言う団体の出す元は九電から出される補助金の上乗せ、3KW分 60万円

個人負担分  210万4200円 

1kW システム価格は76万円 個人負担は 37万円  

既にこの年、補助金なしでも初年度設置者の価格を大きく下回っているので個人向けの補助金を出すと不公平になる。しかし、国はまだまだ設置時補助金を出し 続けた。


同じものを後期で設置し国からだけの補助金で設置した場合

設置費用総額 420万円+消費税(5%)      補助金額は 99万7200円 (今年の補助金後期分に応募交付決定 の場合)

個人負担分  320万2800円   

※これについてはメーカーと販売店で費用を下げる努力が行われて30万ぐらいは下がるらしい・・・
 

これを同じ出力とすると・・・さらに今年前半に申請し設置した場合は個人負担分が200万以下となる。差額は250万円ほど・・・

で、この250万円がこの5年間の電気代で回収されていればその不公平は無い?と考えられようが・・・。実際に先行設置者がこの5年で回収した 電気代相当の金額は九州電力では、5000KWH×5=25000KWhで1KWhの価格が21円ほどなので・・・52万5000円。即ち、先行設置者は この5年で200万円の損をしたということになる。さらに、今後の発電量は出力から見ても三菱電機製のほうが多いだろうから、この差はどんどん大きくな る。
 

※上記の金額は上が私の家の場合、下は私の妻の従兄弟の家が設置したときの確定金額です。仮定の数字ではありません。



さて、この数字をどう読み解くか・・・

電力政策の失敗を如実に表したものをと言えよう。もしくは、官僚主導で国民を道具に使い、産業育成を図ったものだと言って良いだろう。この対極 にあるのが原子力政策であった。この電源につぎ込まれた金は常に利益が保証されたのである。そして今も保証されつづけている。

新エネルギーに資金を投入するのは、はっきり言って馬鹿のすることであった。国は人々の善意を買い叩いたのだ。中には賢く、当選したにもかかわ らず辞退された方々が居た。私はこの人々を責める気にはなれない。普通の感覚ならそうするのが当たり前なのだから・・・。

太陽光発電の設置とは何なのか・・・。目的は環境負荷の少ない電源を確保することなのだが、知恵の足りない連中が、踊らされて手足となって動い たのだ。これに金を出したのは社会資本への投資なのだが、それを恰も、消費財の普及と同じ感覚で捉えたことに間違いがあるのだ。

先行設置者は、個人の屋根を社会全体での環境負荷低減のために、提供したにもかかわらず、「個人的に環境にいい事をして良い気持ちになっている から、その経済的な損失には目をつぶるべきだ」と言われたのだ。はじめからそう考えるならば、こうした問題は起こらなかっただろう。

また、損をしない人が出てくるようになったら、そう言う補助金制度自体に異議を申し立てるべきなのだ。「私の納めている税金をそういう個人資産 の利殖のために使うな」と・・・。既に、新規の住宅建築で屋根材として組み込まれた太陽光発電は現行の電気料金でなら儲かる状況となっている。そうしたも のに国民の税金を、さらに電気料金から電力会社が金を出すこと自体が不公正を拡大していることは正常な判断力を持っている方なら分かることである。

それがどういう意味を持つものかが十分に論議され事すらなく、「太陽電池産業振興のため」に国の太陽光発電の補助金は制定され、始まったのだっ た。

※この文書を読まれた方は自分が損をしているから文句をつけていると読まれる方がおられるでしょうけが、それは私個人の問題ではないことをお分 かり頂きたい。その理由はほぼ6年前の国の太陽光発電モニター制度に応募し当選した800件ほどの方々の問題なのだと言うことを知っておいて頂きたい。



2000/09/16
 

今日、宮崎県綾町の方に電話を掛けてお話をしたら・・・。ここは、宮崎県木城町の小丸川の上流にできる揚水発電所に繋がる高圧送電線の敷設に反 対をしている方なのですけど、何時の間にか太陽光発電を設置していました。(以前、ちょっと太陽光発電に関してお話をさせてもらったことがあります)で、 幾ら掛かったかを伺いました。

1KWの補助金は18万円(国の後期分のみを受けた)
で、3.48KWシステム(京セラ製・宮崎の代理店が設置)
で総額309万22250円で
自己負担分が約240万だって・・・。
 

 これの1.5倍あるシステムで、210万で出来たところがあったんですよ。上記で紹介した例です。

 こんなことが起きるなんて・・・。 これが補助金制度の問題点ですね。

 正直者が馬鹿を見る?一体これに手を貸したのは誰なんでしょう。
 知らない人が馬鹿なんでしょうかね。世の中それでいいと思っている人が多いですね。

これは人為的に作り出された不公平、不公正です。その経済的な負担の格差を大きくする補助金が介在しているからです。補助金が無ければ、当然、 本年の前期に設置しても高貴に設置してもこれほど大きな較差は生まれませんでした。

金を持っている人はそう言う負担をするべきだと言うやつもいましたけど、これは金の無い奴の僻みです。そう言う人は金を持ってもこういうことに は使いません。 私は何か許せません。このままで良いとは決して思えません。

皆さんはどうお考えなのでしょう。犠牲者は必要だと思われているのでしょうか・・・。これが、官僚が「補助金制度を作ったから世界一普及したん だ」と豪語する日本の家庭用太陽光発電設備普及の実態です。・・・・私は恥ずかしい。