★ 電気料金 

電力会社は一私企業であると同時に、公益企業でもあるが故に地域独占が認められる、一定の利潤が保証されているなど、一般ではとても考えられないような優遇措置を受けている。

今回はその優遇のひとつ、「電気料金」という観点から「原発」を考える。

                      
●電気料金の算定方法
                  総括原価(円)              
    電気料金(円/Kw時)=───────────────────
                  販売予定電気量(Kw時)
        
    総括原価(円)= 適正原価(円)+ 適正報酬(円)

    適正原価(円)= 減価償却費+営業費+諸税など

    適正報酬(円)= レートベース(円)×7.2/100

    レートベース(円)= 電気事業固定資産(発送電のための施設など)

適正報酬とは、電力会社の利潤のことで(“適正”という言葉に惑わされないように)、レートベースの7.2/100、つまり7.2%が利潤として確保されていることを示している。従ってレートベースが大きい程、利潤も大きくなるという訳だ。では、そのレートベースの中身を見てみよう。
                             
電気事業固定資産:原発はその建設費が巨額だから、レートベースを引き上げる。
   
建設中資産:  おかしなもので、建設中のものまでレートベースに算入される。
        建設中の発電所など電気料金支払い者になんのサービスも提供し
        ていないのにである。だから原発建設に何年かかろうが、電気会
        社にとっては一向に構わないということだ。
 
核燃料:    特に「加工中核燃料」が曲者。これは文字通り加工中のものと、
        再処理にまわされたものの合計とされる。前者は、例えば10年後
        の使う予定だからということで燃料の購入契約を結べば、その契
        約金額がレートベースに算入できるというもの。それを使う、使
        わないは全く関係がない。後者の再処理も同様だ。取り出したプ
        ルトニウムが利用できるかどうかもわからないのに、使用済み燃
        料が資産としてレートベースに含まれているのだ。現時点では、
        始末のできない、やっかいなゴミに過ぎないというのに、そんな
        費用まで電気料金として負担させられている。

特定投資:   電力会社は、日本原子力発電(敦賀原発など原発専門の電力会社)
        や動燃(もんじゅや人形峠のウラン濃縮施設などを運営している特
        殊法人)、日本原燃(六ヶ所村の核燃料サイクル施設の経営主体)
        などに多額の投資を行なっている。これら将来にわたって利益を生
        む可能性の全くない、無意味な投資もレートベースに算入されてい
        る。

あらためて「電気料金の算定方法」を下から順に見てほしい。

◆レートベースの肥大化→適正報酬のアップ(=利潤増大)、適正原価の上昇(設備が増えれば、その減価償却費や固定資産税が増える)→総括原価の上昇→電気料金のアップ

つまり、電力会社にとって「原発」とは「金のなる木」なのだ。いくら建設費が高騰しようが、再処理や「核のゴミ」の後始末に金がかかろうが、それらは全てレートベースを押し上げ、利潤を生んでくれる。そして必要な費用は、みんな電気料金支払い者の負担とくれば、電力会社いわく“原発はやめられまへんでェ〜”。

      ★引用文献:室田 武 著 「電力自由化の経済学」(宝島社刊)ほか

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以上で述べられた電気料金の算定方法は、最近、余りに高すぎる電気料金の元凶である事が分かってきたため、少し違う方法に改められた。しかし、依然として、電気料金の算定方法や、原価の算定基準になる数字は明らかにされていない為か、作為的な嘘をついているのか、公式には電力会社や国(通産省)は原発による発電原価は9円で、他の発電方法より安いといっている。これについては最近、明らかにおかしいということを暴露する数字が出てきた。トラストのページから紹介されているのでご一読を・・・。