★ 原発労働者の実態 

原発はどうやって動いていると思いますか? ハイテク?コンピュータ?とんでもありません!原発は「差別」で動いているのです!放射線が飛びかい、アラームメーターが“ピッーピッー”と鳴り響くような場所で、配管からの水漏れをウエス(雑巾)やモップを使って拭き取る。そんな原始的でかつ被曝を前提とした作業を行なう現場の下請け労働者がいるからこそ、原発は何とか動いているのです。

先ずは、次の原発労働者たちの証言を読んでください。

         
●原発労働者の証言
                              
「長く持たせるために、1年中働いている者には高被曝の部署には就かせない。しなければならない仕事が入った時、まだ被曝が可能なようにしておく。」        
「人海戦術で、まだ被曝の許容量のある者を次々と取り替えていく。」       
「関電にしても、関電興業(注:関電の下請企業)にしても、全て日本国籍の人を採用しているのではないか?しかし、3次、4次の下請けには外国籍の人や同和地区の人は随分入っていると思う。原発は被差別者の働き口になっていると思う」
「何もかも明るみに出したら、とても下請け業者の仕事はやっていけないだろうし、当然下請けが動けないとなれば、関電も困るだろう。しかしそこは、誰も何も言わないように管理が行き届いている。」
「会社は管理のためか、警察上がりの人を雇っている。彼らは思想チェックを仕事としている。」
「関電の人は机上の仕事をしている。私たちが100 ミ リ(注:放射線の量)被曝する時に、関電の人は1ミリだって被曝していない。今は、リモコンを使ってテレビカメラで労働者を管理している。」
「内部の状況が漏れないように、地元に知られないようにという理由からだと思うが、原発から救急車が出ても地元の救急病院は素通りして、舞鶴まで行くケースが多い。」
「ケガ(注:被曝事故も含む)の程度によっては(関電に見つかると)仕事を回してもらえなくなるので隠しておく。」
「仕事が済んで帰る時に赤ランプがつくと(注:身体に放射能が付着していること)出られない。ゴム手袋が破れたりすると、そこから汚染した水が爪の間に入る。手がヒリヒリするほど洗う。1時間洗ったこともある。(汚染した)髪を切ることもある。」
「事故につながることがあっても互いに隠し合うし、会社にも隠す。自分が職を失うことにつながると思うから。」
「原発での落下事故のあと、心臓の具合が急に悪くなったようで、検査したら腎臓が原因とのことだった。それまで元気な人だったが…即、入院、闘病生活…死となった。」
「原発で働いている者は。10人中10人とも言うと思うが、放射線が目に見えるものなら、そこで働いておらん。はっきりわからんから、だましだまし、金のために働いている。」
「私らかって、原発に行かずに働ける場所があったら、原発へは行かん。」  

●原発労働者の訴え                              

このような実態を何とか改善しようと、若狭の原発労働者自らが立ち上がり、1981年に労働組合を結成しました。そして、福井労働基準局に対し、次の19項目の要求を行なったのです。

1. 一方的な契約解除通告反対。休業補償、再雇用の保障をせよ。
2. 中間企業の違法なピンハネ中止。全国統一の公正賃金、単価基準の確立。
3. 高線量区域の危険作業をさせるな。止むを得ない場合は危険手当を支給せよ。
4. 夏期、年末の一時金を支給せよ。
5. 労働基準法を遵守せよ。
6. 線量記入は鉛筆ではなく、ボールペン記入を義務付けよ。(注:鉛筆だと改竄されやすい)
7. 線量記録を改竄するな。
8. 事故隠しなどの違法工事に従事させるな。
9. 炉心の探傷検査、復水器内作業などの高線量区域での作業は原子炉を止めてからにせよ。
10. 電離則(注:電離放射線障害防止規則)に基づいて被曝データを公開せよ。
11. 科学的で適正な健康診断を、企業指定病院ではなく公立病院でも受診できるようにせよ。(注:指定病院ではカルテを改竄される可能性がある)
12. その健康診断の費用は企業負担にせよ。
13. 被曝による発病の場合は、「電離放射線労働災害保険制度」「原子力災害の賠償に関する法律(原賠法)」の適用が受けられるよう、企業は正確なデータを提供せよ。
14. 下請け労働者の雇用保険、労災保険、健康保険加入を企業に義務付けよ。
15. 法定許容線量を現行の1/10にせよ。
16. 自主、民主、公開の原則に立ち、一切の秘密主義を止め、事故の際の厳しい口止め、監視、政府調査官への嘘の強要を止めよ。
17. 社員との差別待遇を改めよ。
18. 発電所、元請け企業の技術責任者、放射線管理者は現場作業に立ち合うこと。
19. 放射線管理手帳を本人に確認させること。

このように極めて常識的な内容にもかかわらず、現在に至るまでなんら改善はされていません。もっともこれを認めることは、電力会社にしても行政にしてもできない相談でしょうが…。
今や、全国の原発を渡り歩く労働者、いわゆる“原発ジプシー”の数、およそ6万人。ガンや白血病、その他訳のわからない「原発ブラブラ病」に苦しみ、ボロ雑巾のように捨てられる、このような人々によって原発は支えられているのです。

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「 ことの葉 −ある言葉の記録− 「

 ◆「原発銀座」若狭のある母親の詩

    わざわいの種をまいたのは親なれど 
        何も知らないお前らが          
        何の罪もないお前らが   
      これから背負う苦しみを 
        計り知れない苦しみを  
     何もしてやれないもどかしさ     
       ああ、もうこれ以上     
        汚さないで欲しい    
          この町を      

「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「
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