2003/11/29

「温 暖化対策税制の具体的な制度の案〜国民による検討・議論のための提案〜(報告)」
へ の応募意見


所謂、環境税に関して下記のパブリックコメントを出しました。

 From:    中川修治 <ng-nd@ma2.seikyou.ne.jp>
 To:      sokan-keizai@env.go.jp
 Date:    Thu, 27 Nov 2003 01:45:26 +0900
 Subject: 「温暖化対策税に関する意見」


環境省総合環境政策局環境経済課
 担当:岩崎さま

以下は、 http://www.env.go.jp/press/press.php3?serial=4316 にて募集された「温暖化対策税制の具体的な制度 の案〜国民による検討・議論のための提案〜(報告)」への応募意見です。


            「太陽光・風力発電トラスト」運営委員・中川修治

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住所:

 〒 ○○   ○○○  (省略)

氏名(団体の場合は団体名及び代表者氏名)

 「太陽光・風力発電トラスト」運営委員・中川修治

連絡先(電話番号等):  070−5500−4474 (PHS)

意見:

(5) 温暖化対策税の税収の使途はどうあるべきかについて

[1]要旨

○持続可能な人間の文明を次世代に引き継ぐためにその経済的負担を公平で公正な負担を実効あるものとする温暖化対策税の導入に関しては賛成する。
 
  この税の使途に関してはこれまでのように補助金で行わざるを得ないものもある が、特に自然エネルギーによる電力生産の評価に成果主義を取り入れ発電原価を長期にわたって保証する買い取り価格支持制度の原資として使うよう提案する。


 [2]意見

 私どもは、自ら使う電力エネルギーに関して環境負荷の無い電力の生産を目的として、市民の共同出資による発電所=市民共同発電所の設置を補助 金の有る無しにかかわらず心ある皆さんと一緒に進めてきた。器機は主に太陽光発電設備を使って逆潮流で電力企業の送電網に環境負荷の無い電力を供給してい る。
 
 ※(グリッドに繋がっていると言うことは電力企業の所有する電源設備と等しくこ れらの再生可能エネルギー設備は社会全体のエネルギー供給のインフラと認識されるべきものであるだろう)
 
 そして、これによって分かったことは、こうした地球環境保全に資する事業は先にやればやるほど、経済的な負担は大きく収益性が悪い事である。 (器機自体は工業製品であるため後になるほど性能は上がり、価格は低下する特性を持つ)
 
 そして、現在、国はNEF・NEDOなどを通じて、また、一部地方自治体などは最近になって価格が下がったものに対しても未だに設置時補助金 を出してる。一見こうした支援策は良いことのように見えるが様々な問題を引き起こしている。
 
 例えば、こうした設置時補助は先行設置者の負担との格差を拡げるもので不公正であり、製品価格の高止まりを引き起こしたりしている。
 
 既に家庭用太陽光発電で起きた出力の不正申告による不正受給や、申請額の不正などの問題なども懸念される。また、一見負担は少なく見えるが、 長期的にみれば、補助金がなくなった後は、電力企業の買い取り価格が下げられれば収益は必ず悪化する欠陥も有している。
 
 【参考文献】
    
   家庭用太陽光発電設備普及と国の補助金制度(1994〜2003)
  http://trust.watsystems.net/hojyokin2002matome.html
   
 
 こうした格差を生み、手間が掛かり、将来に問題の起きる不公平で不公正な支援策は、早急に、より合理的な環境負荷の無いエネルギーを買い取り 価格で支援する方策に変更するべきである。
 
  具体的には、生産された環境負荷の無い電力そのものを、評価・支援の対象とす ることで実現する。(既にドイツのアーヘン市で実施された後、ドイツ全土で他 の自然エネルギー生産にも適用範囲を広げた「ドイツ再生可能エネルギー法」と して実現している)

  【参考文献】
 
  Sensational German Renewable Energy Law and its Innovative Tariff
  Principles.
    http://www.folkecenter.dk/en/articles/EUROSUN2000-speech-PM.htm
 
   日本語訳
   
   センセーショナルなドイツ循環エネルギー法と革新的な料金原則
       http://trust.watsystems.net/megod-f.htmll
        
 
  日本の現状では、これは電力企業の買い取り価格との差額を一定期間にわたって補填することで実現することが出来る。
 
  また、この価格補填の対象は発電電力量の総量を対象とするべできある。理由は、 この設備の設置が無ければその発電量総量が環境負荷の大きな電力企業の電力に依存することとなるからである。
 
  この保証額の算定方法は設置年度毎とし、その年の平均購入価格に買い入れ金利分を上乗せしたものを総費用とし、太陽光発電の場合は20年間の運用で発電さ れる予測総発電量で割ったものを1Kwhあたりの保証額とし、その器機の期待耐用 年に亘って支援するものである。
 
  そうする事によって、社会の資金は再生可能なエネルギーの生産装置に固定化されることになる。それは社会的な投資であって新たに設置された地域に生産力を もたらす事ともなり、設置者の生活の安全保障に繋がるものとなる。
 
 
  ※その補填金の支給において、地方自治体経由で金利の付かない、むしろ減価する地域通貨で支払えばそれは地域経済に貢献するものとすることも可能である。
 
  一般に発電事業は長期にわたっての収益を保証せねば設備投資が行われないものだと言う認識から電力企業には総括原価方式が認められそれによって過剰ともい える設備投資がなされてきたのは周知の事実である 。
 
  ただ、ここでは設備購入時におけるマーケットメカニズムが働かず高止まりとなる問題があった。が、自然エネルギーの器機導入のマーケットにおいては設置者 は一社ではなく、多くの市民である為、こうした独占による価格の高止まりは起き得ない。マーケットメカニズムはその競争条件を整備することで効果が上がる のである
 
  買い取り価格支持制度、は環境負荷の無い電力そのものの価値を正しく価格という見える形で評価することにもなる。その費用としてこの税の収入は使われるべ きだと考える。これは初期においては少なく、一時的に膨らむが、機器の価格の低下によってその資金は少なくなっていく。 いずれ電力企業の買い取り価格以下に下がった時点でこの支援策は不要となるだろう。
 

[3]理由

  目的は環境負荷の無いエネルギーそのものであり、太陽光発電・風力発電設備の設置では無い。それはメーターを付けることで量を計ることが出来る。つまり生 産された電力それ自体を評価の対象とするのが合理的である。
 
  生産装置への支援はその成果を評価するほうが一般的に合理的である。ただ、これまで単年度予算でしか考えられてこなかった制度の不備があるので、これを変 更すること自体が新たな行政制度の枠組みを考えることにも繋がるだろう。
 
  こうして社会の資金の流れが再生可能エネルギーの固定化装置である太陽光発電などに固定化されることが世代間の公平性を確保することにも繋がる。
 
  また、現状の公的資金の使途は明らかに不公平・不公正であり、こうした使い方は本来の公的資金の使途としては不適当であり、正されるべきである。
 
  ※ 経過措置として、設置時に遡っての支援は不必要である。現時点からそれぞれの年度ごとの発電原価を20年間にわたって保証すれば公平性は確保される。 むしろ、不正受給された公的資金を再度、公平で公正なものとするためには、設置時補助金を一旦、戻して、これをも原資として発電原価保証を行うほうがより 適切であることを付言しておく。
    
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