次世代に引き継ぐ再生可能エネルギー普及のカギ (政策提言試案)1996/01/01

            太陽光・風力発電トラスト運営委員  中川 修治

太陽光発電などの普及に対する方法では、公共的なものにまず付けるべきとの意見が多い。また、「いいことやってますねで、終わってしまい、実感が伴わないのでは?」との意見もある。しかし、太陽光発電の有効性、必要性を認識して貰うためには、とにかく、一般の人々に見られる、露出度を高めることである。ただ、あるということでなく、それがどんな意味を持っているかを同時にアピールすることが肝心である。


以下、具体的に

1 学校などにつければ(京都府八木町の例)、教育的効果も大きく、災害時の非常用電源としての効果も期待できる。おなじく、病院、福祉施設などの非常時に弱い部分から設置していくのも一つの方法である。さらに、こうした設備が設置されれば、電気代が少なくてすむから、ランニングコストを圧縮することができる。(地域外に出ていく金がへる!)とにかく、外に払うエネルギー費用を圧縮するための方策を考えるということである。これによって、経済的自立発展の道を探ることが可能になろう。

2 今後、公共建築物をたてる際、いかに効率的にエネルギーを使用するのかを、その設計段階での、最重要項目として、考慮する。電熱併給システム、パッシブソーラーシステム(OMソーラーなど)、太陽光発電システムの導入など。

3 「誘導策」 新エネルギーはもともと非常に希薄なエネルギー源であり地域分散型にならざるをえない(地域特性にあったものを) 

 □省エネ投資減税

(フローで使う分をストックで先取り、省エネ分は生産と同じと考えるべきである)

 □創エネ投資減税+創エネ投資付加交付金

       (フローで使っている分は単に食い潰しているだけなので)
       (再生可能で作り出した分はその倍以上の評価が行なわれるべき) 
           
           
例えば、減税を行うときに、現在の経済パラダイム(資源食いつぶし経済)のまま、一律に減税を行うのでなく、将来的に望ましい方向にむかうよう誘導策を講じるべきである。(でなければ、現在の喰いつぶし型の経済から脱脚するのはかなりの困難を伴うだろう)

現状の経済構造のままでは、世界のエネルギー資源は、使ってしまったら日本の文明だけでなく、人類の文明自体が、お終いになる。新しくエネルギーが供給されることはない。これは一日本国内の問題でなく、人類文明の問題である。これに対する解決策を提供できるなら、国内でやる事が世界に貢献できる、数少ない絶好の機会である。


具体的政策・・・その部分に係わる費用分の消費税を取らない。

これらの減税分はほかの費目で消費にまわるからそこから増収になる。(でプラスマイナス=ゼロ)新エネルギーで生産された分、資源は減らない。これ迄の生産、消費は資源が減る事が当たり前。環境が悪化するのが当り前。しかし、この新エネルギーの生産は、減らない!(エネルギーペイバックタイム以前に壊れれば減るけど)人類が消費出来るエネルギーの総量が増えるのである。

そもそも、限られた資源(とくにエネルギー資源に限る)の中で限りない拡大再生産を前提にした経済システムが存続すると考えること自体に問題がある。(確かに、技術的なブレークスルーによってエネルギー問題のパラダイムが変わることも考えられるが、現時点では実現していないのであるからそれを織り込んで将来のことを考えるのはおかしい。)

 □再生可能エネルギー生産社会還元促進交付金

具体的には、余剰電力価格の買い上げ価格の上乗せを行なう。余剰電力分は化石燃料の消費を減らしていることになるから社会的貢献である。これは社会的に評価すべきで発電電力総量に対して考えるべきである。このような考え方は、環境先進国ドイツで始められた、電力買い上げ保証制度、所謂アーヘンモデルがある。
   
基本的な考え方は、エネルギー消費と豊かさのリンクを切り離して考え、とにかく、現在以上にエネルギー資源を使わない方法を考えることである。指標で見たエネルギー消費の対GNP弾性値を1以下に引き下げる事である。しかし、それでも現状では資源を食い潰している状態なので、純粋にエネルギー生産(化石燃料の採掘はこの限りではない)がプラスになる方策を講じる必要がある。

「財源」には、現在電力価格に上乗せされている電源開発促進税をあてる。

(電源開発促進税の現状)

1KW/H当たり44、5銭である。現在、電源立地勘定と電源多様化勘定の二つで使われている。電源立地勘定は、電源立地促進対策交付金698億、電源立地特別交付金397億、原子力発電施設等周辺地域交付金256億、電力移出県等交付金141億、原子力安全対策等1016億、原子力発電信頼性実証試験231億、原子力広報対策関連79億、など大部分が原子力発電の維持、推進につかわれ、さらにこれとは別の電源多様化勘定の内、開発利用促進の名目で292億がつぎこまれている。これにたいして、再生可能エネルギーの水力は60億、地熱145億、風力6億、太陽光は145億、うち住宅用太陽光発電は33億である。つまり、大半が原発に注ぎ込まれているのが現状である。これを大幅に見なおすことにより再生可能エネルギーの利用促進を図ることは可能となる。

さて、この再生可能エネルギーを利用するにあたってのコストの問題である。

現状で再生可能エネルギーは、価格競争力がない。それは、化石エネルギーの再生コストを無視した価格との競争を強いられているからである。では、この分を上乗せした価格を化石エネルギーには付けなければならない。それでは、国際競争力が無くなるという産業界の声が聞こえそうであるが、この点については

、輸入段階で、海外生産品については化石エネルギー使用分の関税をかけるべきであろう。(ただし、現在のように安い化石燃料でものを移動させることで価値を生み出す国際経済の枠組みのなかではこの考え方に賛同は頂けないものと思うが)

また、輸出品に関しては、この条件と同じ条件を満たさない国に対しては化石燃料関税相当分をさしひいた価格で輸出することとすべきである。この措置により国際競争力についての批判は避けられよう。この条件下で産業が成り立てば、エネルギー問題が産業界にとってのネックになることはない。(オイルショックという言葉は過去の笑い話になるのである) 

現在の日本の産業構造は加工貿易で付加価値を付けることで成り立っているわけであるから、現状のままでは、化石燃料、輸入エネルギー価格の動向に左右されるままである。自給できるエネルギー源が確保できることは、企業の存続から考えても大きなメリットがあると考えられる。外部に支払うエネルギー費用を払わずにすむのである。その分儲けが増える事をお忘れなく!生産原価、費用がへる。

再生可能エネルギー源、太陽光発電に限ってみれば、生産量の増加によって、そのコストは、現状の3分の2程度までは、下げることが可能と考えられる。化石燃料の価格を上げれば確実に使用量はへる。それだけでも、環境負荷がへるというメリットはあるのである。価格政策を含めたエネルギー面での政策誘導は大きな効果をあげることであろう。

こうした政策をとることによって、文明の転換をはかるイニシアチブをとることは、人類史的にみても、日本が世界に貢献する方策のひとつとして考えられていいと思う。

          1996/07/29にインターネットのウエッブ上に公開

以上の内容に関しては、既に幾つかの既成政党に、送ったけれど、全く、反応がない。政治家って連中は本当に仕事をするつもりがあるんだろうか?自分にとって、自分の選挙に利益が直接ないと、全然、興味を示さないのだ。ま、そんな、政治家を選んでいるから、いろんな問題が起こる訳である。でも、考えて見れば、それって、有権者がそうだって事だろうね。ま、誰かが言っていたように、その国の政治の水準は、その国の国民の水準だって事なのだろう。


で、この、政策提言(試案)を活用したい政治・政党の関係者、行政の関係者は,一応でいいんだけど、ng-nd@ma2.seikyou.ne.jp まで連絡してね。この他にも色々、金は無いけど、アイディアはあるからね、特に、田舎の自治体の人に考えて貰いたいんです。お待ちしてます。では、宜しく。


1996/08/31

さらにここに付け加える。

来年の12月1日から6日?まで京都の国際会議場で第3回の気候変動枠組み条約締約国会議が開かれることが決定した。これまでの経済パラダイムに基礎をおく電力会社や通産官僚の一部、科技庁の一部、大手強電メーカーなどの原子力産業は「地球にやさしい原子力発電」?の宣伝の絶好の機会と考えている・・・らしい。

どうしますか?
1996/09/01

再生可能なエネルギーのコストは、一体、幾らなのか?結局、このコストが反映されるエネルギー価格が設定され、他のエネルギー価格がこれにリンクされるようになれば、エネルギー問題は解決されるのではないだろうか?


つまり、サステイナブルな文明に移行させるのに必要なのは、再生可能エネルギーを利用するコストを社会的に負担し、利用促進に繋がるインセンティブを設ければ良いのである。他に必要なことは何もない。

至って、簡単な事である。何故、出来ないのだろう?ただ、しようとしないだけなのかな?現実の認識が甘いのかな?別に、直ぐさま、こうしろとは謂わない。この方向で進めれば、10年後か20年後にはサステイナブルなエネルギー供給を基礎に置いた社会を作り出すことが出来るのではないだろうか?こうすれば、高齢化社会も怖くない?

高齢化社会に向けて 

いま、最も問題になっているのは、高齢化社会を向かえる体制にこの日本がなっていないことである。では、どのようにすれば良いのだろうか?お金の面で、何とかしようというのが年金である。しかし、これが、破綻するのは目に見えている。だって、どのように考えても、喰つぶしてお終いの文明を加速させてその揚がりで年寄りの面倒を見ようというのであるから、無理がある。これは、総ての福祉の問題に関わる)社会のシステムが安いエネルギーを前提に構成されているから、この安いエネルギーが確保出来ない事態が来ればこのシナリオは破綻する。

で、金の額面でみれば大丈夫なように見えるが何処かに付けを廻すことになるから、いずれ、問題が起こるのは目に見えている。(ただ、見たくないというのが普通の常識人の考え方である)国内問題で考える事は不可能である。エネルギーの逼迫は避けてとおれない課題と考えるべきである。

ただ、エネルギー資源が無尽蔵に安く供給できれば問題は解決する可能性は大きい。

しかし、安いエネルギーが将来にわたって確保できると考えることは、資源の面から見て不可能であろう。限界はあるのだ。ならば、出来ることはここで再生可能なエネルギー源に投資しておく事だろう。駄目でもともと、このままでは喰つぶしてお終いになってしまうのだから・・・。


1997/04/08公開

と、書いていたら、このトラストのページにリンクを張っている唯一の国会議員、小杉隆文部大臣が記者会見でこう言っている。以下その部分の抜粋である。(でも、不思議なのはこの人が自民党に籍を置いている事だ。) で、これって、もしかするとこのページを参考にしたのかもしれない。(言い過ぎか?)

小杉文部大臣記者会見 (エコスクール)という項目 <この項目に関しての文部省のファイル

1997年2月21日(金)

大臣)

文部大臣として一つ申し上げたいのは、エコスクールの件です。資料はお手元に配ってあると思いますが、私は文部大臣就任以来、なんとか学校施設にソーラーシステムを導入出来ないかというようなことを指示してまいりました。申し上げるまでもなく、環境問題が国際的にも国内的にも大きな問題となっておりますし、特に子供達の環境についての意識を高めるために、環境教育というのは大事なことでありますし、特に学校施設にそのような環境に配慮した施設を付けるということは、実物教育であり、体験教育にもなるということで、私は就任以来、事務当局にソーラーシステムなどを導入するような工夫ができないかということを指示してきて、検討していただいてきたところであります。

文部省も従来から、そのような環境を考慮した学校施設に関する調査研究協力者会議におきまして、エコスクールの在り方、環境に配慮した学校施設の在り方について検討して、昨年報告書をとりまとめて、各都道府県に通知したところであります。この詳細は別途資料に書いてあります。事務当局ではこれまでの検討結果を踏まえまして、エコスクールの具体的な推進、実証的な検討を行うために、平成9年度から新たに通産省と協力して、パイロットモデル事業を実施することにいたしました。支援措置の内容としては、一つは基本計画を策定するために必要となる調査研究経費の負担、二番目は学校の建物等の整備について所要の経費の負担、これは文部省として出来ることで、例えば太陽熱温水器みたいなものとか、あるいは中水道、水をもう一度循環して使うというようなものの経費の負担は補助すると。それから太陽光発電というのはかなりコストがかかりますので、これは通産省の工業技術院ですか、NEDOというのがありますが、今でも一般の住宅に対するソーラーシステムへの補助や公共施設への補助もやってきておりますが、今回特に文部省の文教施設について、積極的に導入するということで、太陽光発電その他の新エネルギー導入関係予算を優先的に通産省としても補助していこうということで文部省と合意が出来たということです。

今後とも環境への負荷を低減するために、エコスクールの推進に積極的に取り組んでいきたいと思っております。このようなことを通じて、先程申し上げたように生きた環境教育と実践的な環境教育を重点的に進める契機としたいと考えております。今年は例えば12月に京都で地球温暖化の締約国会議、COPVが開かれますし、そのような積極姿勢を示すということは、またとない日本が一生懸命このようなことに取り組んでいるということを示す機会ではないかと思っております。

記者)

来年度以降の予算額などは決まっているのですか。

大臣)

これは基本計画をこれから作るのですね、1年間で。これは課長の方から説明します。

施設助成課長)

9年度予算におきまして調査研究経費が2300万円を計上しています。学校施設整備費の9年度予算は1878億円が計上されております。それから通産省関係の予算はお手元の資料のフィールドテスト事業は13億5千万円が9年度予算で計上されています。地域新エネルギー等導入促進対策は22億円です。いずれにしても通産省の分は学校だけではなく、全体で今申し上げた金額になります。

大臣)

この資料を見ると初年度は計画を作るだけみたいな感じだね。パイロットモデル事業は、この後の3年間ということだから、平成10、11、12とちょうど2000年までの3年間でのパイロット事業という受け止め方で良いのですか。

施設助成課長)

基本的な考え方はそのとおりでございます。9年度でも出来るところは入れていこう思っております。

大臣)

例えば京都周辺でCOPVに集まった人達が、ちょっと参観出来るような、そのような所へ付けるのも一つのアイデアだと思いますね。

施設助成課長)

既に京都に2校ございます。それから9年度にやりたいという希望がございます。

記者)

既に独自に付けているところもあるのですか。

施設助成課長)

既にNEDOの方で平成6年度からフィールドテスト事業が始まっておりますので、その中で学校も対象になっております。

記者)

現行のフィールドテスト事業は学校も対象になっていた訳ですか。

施設助成課長)

既になっております。

記者)

今回は更に学校の枠を広げるということですか。

施設助成課長)

積極的に活用していくということです。通産省と文部省と分かれていましたので、一体となってこの事業については取り組んでいくということです。

大臣)

今までは例えば地方自治体で老人ホームに付けたい、ということがあればNEDOの方で受け付けて、3分の2だったかな、2分の1だったかな、補助をしてきました。今度はそのようにリクエストを待っているのではなく、こちらから計画的に文部省と通産省で、特に教育施設に集中的にやろうではないかということです。今までみたいにお客さんを待っているスタイルではなく、こちらから積極的にこういうのを付けたいけど、どうだろうかというように少し受け身から積極的に文部省側としてもアプローチをしたいということで、通産省もそれを聞く耳を持って協議をしたというのが結果になりました。

施設助成課長)

窓口を一本化させていただきますので、まずは文部省関係に太陽光発電を含めまして、トータルで市町村から相談を受けるということです。

大臣)

その方が通産省にとっても有り難いだろうね。バラバラと各地方自治体とか教育委員会から来るよりは、窓口を文部省に一本化してもらって、文部省が全国のそのようなものをとりまとめて通産省と打合わせをするということで、かなり交通整理ががしやすくなったということでないでしょうか。

記者)

予算は既に計上されている訳ですよね。何が新しいのですか。

施設助成課長)

一緒に共同事業としてやっていく仕組みを整えて、お互いに優先的にこれについては優先的に採択をするということです。それぞれ事業がある中、学校施設についても多くの事業がございますので、それを限られた予算の中で優先順位を決めながらやっていきますが、この中で優先順位の高い事業になります。全く新規の予算としては9年度に調査研究経費として、2300万円があります。

記者)

基本計画の策定はどこで行うのですか。

施設助成課長)

エコスクールの考え方はご参考までに示しておりますので、それを参考にして各市町村がそれぞれの地域に応じた考え方で、そのためには若干のお金がかかりますので、費用を負担するということです。

記者)

それぞれの市町村で計画を作るということですか。

施設助成課長)

そうです。それから都道府県もあります。

記者)

全体の目標数値などは定めていますか。

施設助成課長)

バイロットモデル校として、まずは実験的にやっていこうということです。その成果を踏まえて、以後どのように進 めるか検討させていただきます。

大臣)

調査研究協力者会議で去年の3月に取りまとめて、5月に各都道府県に通知をしたというのは2番目に書いてありますね。新しい点からというと今までは通産省のNEDO中心にいらっしゃいという感じでやっていたのを本格的に文部省と通産省できちっと相談をして、計画的に進めていこうということは目新しいことです。それから手法として基本計画というか、文部省を中心として各教育委員会からの色々な要望を聞いて、まとめるというところが目 新しいところです。政府で環境についての率先実行計画というのが、あれは平成5年だったかな、作っています。それではソーラーシステムのことは何も触れていなかったかな。例えば電気自動車を含む低公害車を2000年までに10%導入するとか、紙の使用量を何%減らすなど具体的な計画を出していますが、そのようなことの一環として、文部省としても政府の率先実行計画も念頭におきつつ、一歩具体化に踏み出したということです。

記者)

基本計画を作らないと補助は受けられないのですか。

施設助成課長)

オーソドックスなスタイルが今申し上げたとおりですけど、9年度からでも計画で実施したいところがあれば弾力的に対応します。

記者)

9年度中にモデル校をピックアップするのですか。

施設助成課長)

市町村からの申請によって、その中で9年度の計画を決めていきます。勿論先程も申しあげたように、直ちに具体的に導入したいところも進めていきます。

大臣)

同時並行で行きますよ。計画を作ることと具体的に何校かに導入してくれということを積極的にやっていきます。

記者)

パイロットモデル校は何校位予定していますか。

施設助成課長)

予算上は5校程度になりますけど、弾力的に考えていきたいと思っております。

大臣)

10校位導入してもらいたいな。