1998/07/18

アメリカのエネルギー政策 

 地球上で最大のCO2排出国USA=アメリカ合衆国が、国内に大量の化石燃料を温存しているにも関わらず、太陽起源の再生可能・自然エネルギーの利用に向け動き出している。この国では日本が国策として進めている原子力エネルギーには目もくれずこうした事業に金の流れを作ろうとしている。もう既に原子力などというものは時代遅れなのだ。

 一方、我が国では将来のエネルギー政策の根幹だとして原子力を国策として推進している。しかし、あくまでも日本が原子力に金をつぎ込みつづければこの国はいずれ沈没する事になろう。

 日本は原子力発電によっては戦艦大和の様に沈没する事になるのだ。考えてみればこの原子力という動きの鈍い手におえないものを日本に熱心に導入したのは、先の大戦時に青年将校として自分の未来に夢を抱いたY・Nという政治家である。かれは敗戦を生産力で負けたと思った。そして、その延長線上でものを考えた。先の世界大戦を考えれば巨砲大艦では戦えない事は明らかであるにもかかわらずだ。その発想は、生産力を大きくして豊かになれば良いという粗雑な発想で、それが何を次の世代にもたらすかを十分には考慮せず、単純に勝ったものの真似をすれば良いと考えただけなのだ。

 そしてアメリカという国の大統領の腰巾着になりお友達になったと喜んでいたのだ。こんななさけない馬鹿な奴が首相になったりする国とはなんと悲しい国だろう。(アメリカの51番目の州となったのだ。でもそれにしては情けない?僕はこの国の国民である事が恥ずかしい・・・)

以下に掲げるのは、アメリカの動向に関しての新聞記事と寄稿論文とニュースである。
 


 98.07.13 日経・夕刊 5頁 

ソーラー住宅 米、普及目指しローン  エネルギー工業協会 100万軒計画へ第一歩

【ワシントン12日=安藤惇】

米太陽エネルギー工業協会は大手モーゲージ(不動産抵当証券)会社の協力を得て、太陽電池パネルを備えた省エネ型「ソーラー住宅」購入資金調達の為のローン事業を近く全米で展開する。

特殊な設備が必要だが、金利などの条件は一般の住宅ローンと同水準に設定する。これにより、2010年までに百万軒の住宅の屋根に太陽電池パネルと設置する計画が、実現に向けて大きく動き出すと米政府も期待している。

ローン事業の実務はゼネラル・モータース系のGMACモーゲージが受け持つ。米国では住宅購入者の3分の1が受託資金調達の為にモーゲージを利用しているが、ソーラー住宅で本格的に使えるようになるのは今回が初めてという。GMACモーゲージ利用のソーラー住宅の第一弾としてペンシルベニア州で18軒の建築も始まっている。

クリントン政権は97年に「百万軒ソーラー住宅計画」を打ち出し、エネルギー省が住宅メーカーなどに働きかけて、実現を急いでいる。 
 


 98.07.16  朝日新聞・朝刊 4頁 オピニオン 写図有 (全1681字)
 
 「あなた好みの電力会社が選べます」――電力の規制緩和が、米カリフォルニア州で始まっている。「好み」の内訳は料金体系やサービスだが、最大の特徴は、太陽や風力、地熱、小規模水力などを「グリーン」な自然エネルギーとして、その発電によ
る電力を選択できることだ。消費者は、さまざまな料金体系に基づくエネルギーミックスの中から、好きなメニューを持つ電力会社を選べるのである。

 「グリーン」な電力とは、地域レベルで発電される小規模分散型エネルギーであり、エネルギーを効率的に利用することを意味する。つまり、グリーンな電力を買うことは地球環境を守るためであり、ひいては自分を守ることにつながる。

 世界に目を転じよう。米政府は、今年三月に総合電力競争計画を発表し、現在進めている電力の規制緩和を利用して、「環境保護に結びつけよう」と呼びかけている。自然エネルギーを普及させるためのあらゆる政策を盛り込んでおり、二〇一〇年までに全発電量の五・五%を自然エネルギーでまかなおうという計画である。また、欧州連合(EU)は、昨年十一月に再生可能エネルギー白書を発表し、二〇一〇年までに全エネルギーに占める自然エネルギーの割合を現在の六%から一二%に引き上げるという、極めて高い目標を打ち出した。

 それに比べて日本は、相変わらず自然エネルギーは基幹エネルギーとはなり得ないとの立場で、普及目標は二〇一〇年までに一次エネルギーの三・七%、電力供給の二%にすぎない。

 昨年十二月の地球温暖化防止京都会議の結果、日本は二酸化炭素(CO2)を含む温室効果ガス六種類の排出量を、二〇一二年までに一九九〇年のレベルから六%削減すると約束した。この約束をどのように実行するのか。政府の議論では、環境問題は「環境制約」と呼ばれ、エネルギーの安全保障と経済成長を阻害するマイナス要因と位置づけられている。そして、そのマイナス分を原発十六〜二十基の増設で切り抜けようとするのが、日本のエネルギー政策である。

 私たち世界自然保護基金(WWF)は、CO2を削減することが、地球温暖化防止のかぎだと考えている。それは最も排出量が多く、計算方法が確立しており、技術で削減できるからである。そのためには、燃料転換が最も効果的と考えられる。まず、炭素税など新たな課税により化石燃料の燃焼を減らす。そして何よりも、再生可能な自然エネルギーを普及させるための新たな政策が重要となってくる。世界のエネルギー利用量の資源別伸び率(九〇―九七年)を見てみると、風力が最大で二五・七%、
太陽、地熱、天然ガスと続き、日本が最も依存している原子力は最低の〇・六%である。

 二十一世紀は自然エネルギーの時代であることを、日本政府はもっと認識すべきである。今は割高なエネルギーだが、自然エネルギーは補助金だけでなく、発電事業として成り立ちうるような政策的支援があればもっと大幅に増やせるはずだ。

 例えば、米国では法律で電力会社に自然エネルギーによる電力の買い取りを義務付けている。さらに、高価格で長期間買い取る義務や税の優遇措置によって、自然エネルギー発電を事業化させた。欧州では、発電事業者に一定の割合を自然エネルギーで発電する義務を課したりしている。また、消費者が自然エネルギーによって発電された電力を購入できる「グリーン・エレクトリシティー(電力)」制度もある。オランダ、イギリス、ドイツ、スウェーデンなどにこの制度があるが、これは、電力の消費者としての我々が、未来や環境のために、望ましい発電技術に直接投資することを意味する。

 これには、供給側と消費者側の発想の転換が決定的である。例えば、電話会社の太陽・風力発電施設に投資するため、電話料金にグリーン・エレクトリシティー料金を上乗せするのである。それによって新たな市場が開拓され、新しい経済成長を実現できる。このような新しい「エネルギー革命」によって、初めてCO2の排出を削減の方向へ向けることが可能になるのである。

 (あゆかわ・ゆりか WWF日本委員会・気候変動問題担当=投稿)   朝日新聞社



 
 1   07/17 09:35 共: 太陽電池、前年比43%増 温暖化防止策で弾み ワシントン

共同通信ニュース速報

 【ワシントン16日・共同】太陽電池の一九九七年の出荷量は世界全体で前年比四三%と、エネルギー部門で最も高い伸び率だったことが、米シンクタンクのワールドウォッチ研究所が十六日まとめた報告書で分かった。                     
 地球温暖化防止のため二酸化炭素(CO2)排出規制が始まるのを見越し、メーカーの設備投資が活発化したのが要因。同研究所は「クリーンエネルギーの決め手として、長期的にはエネルギー供給の重要な一角を担うようになる」と予測している。       
 報告書によると、太陽電池の昨年の出荷は発電容量で十二万キロワットを超え、世界全体の太陽電池の発電容量は、中規模原発一基分に相当する計約八十万キロワットに達した。         

 屋根に取り付ける家庭用電源の分野で伸びが大きく、世界全体で約五十万戸に設置されているという。多くは途上国の離島など電線が届いていない地域だが、報告書は、温暖化防止策として先進国でも普及が始まったと指摘。日本では昨年一年間で九千四百戸に太陽電池が設置されたと紹介している。              

 普及の妨げだった価格も年々低下し、現在の一キロワット当たり約四千ドル(約五十六万円)が今後十年以内に千ドルまで下がると指摘。発電容量は二○二○年には世界全体で、大型原発七十基分に相当する一億六百万キロワットに達するとみている。      

[1998-07-17-09:35]

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