【作成・発行】
滋賀県蒲生郡安土町桑実寺38-75
松尾宏光
(1996年9月)
“原発”ー難しくて分かりにくい、出来れば避けて通りたいーこれが、大多数の人たちが持つ印象ではないでしょうか。確かに原発問題というのは、その技術、経済、社会等諸々の問題が交錯し、且つ、広範囲にわたるため、取りつきにくいことは間違いありません。また、現物が一般的に過疎地にあるため、その姿が簡単に見られないということも原因の一つでしょう。
しかし、原発はわたしたち一人一人の生活に密着した問題であり、決して「現地」だけの問題ではないことを理解すべきです。言い換えれば、現代社会の縮図とさえ言えるものなのです。
わたし自身、この事実に気付き、手当たり次第関係する本を読み漁りました。ある本は技術論、ある本は経済性、また別の本は必要性をと、概要を知るだけでも何十冊もの本を読まなければなりませんでした。そんな中で、原発を知る上で必要な基本事項を簡潔にまとめたものがあれば便利なのにと思ったのです。そして、いっその事自分でまとめようと作成したのが、この小雑誌です。
皆さんの興味のある所から読んで下さい。そして、今まで知らなかった原発の“陰”の部分に目を向けてください。未来の世代に引き継がざるを得ない“負の遺産”を少しでも減らす努力を始めてください。まだ間に合うと信じています。
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【付録】 日本列島核汚染地図
2001/04/26
実は、今日、彼が働いていたある作業所を尋ねたのですが、「彼は元気ですか」と聞いたら、過労で大分前に亡くなったと聞きました。凄くまじめな方で働きすぎたのでしょう。善人は早死にするのでしょうか・・・。この「反原発ワンポイント講座」は彼の私たちへの遺言です。彼の思いを実現するためにも少しずつでも変えて行かねばなりませんね。