2006/07/13

旧・北郷村(現・美郷町)NEDOフィールドテスト事業調査


昨年(2005年)に実施されたNEDOの事業・太陽光発電フィールドテスト事業によ る宮崎県(旧)北郷村の役場、現在の美 郷町北郷支所)周辺の公的な建物の屋根にある70kWの太陽光発電設備である。近くには火伏せ地蔵として有名な宇納間地蔵がある。また、天文台が ある。何ゆえ?簡単、人がいなくて光害が無いから・・・。

この案件が確定したのは合併前の段階であった。おそらく、合併後にこの案件を議会にあげることは出来なかっただろう。出来る間に借金して公共事業をやって しまえと実施したものの一つだ。




これが、総出力70kWのシステムである。上段2枚目の建物に設置されている太陽電池は下段2枚の写真に見えているもので東西方向についている。他に置く 場所が二なら分かりもするが・・・。下の写真に見える建物はこの建物の直ぐ隣にあってこの大きく開いている屋根は南方向を向いているのだ。



見ればお分かりになろうが、実に大きな屋根でここに載せるだけで200kWほどが載りそうだ。さて、ここの契約書を見せてもらった。

契約書

初期の見積り額はなんと5857万3200円、発電電力原価は1Kw当たりでは83万6760円である。それが、入札で確定後、3625万2500円、 1kWhは51万7893円になっている。その率、何と61.9%、4割も下がっている。どういう初期見積もりなんだ?

。ここまで落ちた数字も無いだろう。(只、これが適正な価格であるかどうかは別問題であるけど・・・)

それぞれ、発電原価を計算すると、1Kwhあたり60円ぐらいと35円ぐらいと なる。この半分が国負担(私たちの税金)であるので、個別ここだけの負担で見るならば、発電電力原価は17円50銭なので得した事になります。しかし、当初の価格のま まで設置されていたならこれは、1Kwhが30円になるでしょう。おかしいよね。

聞く所では、ここは、一番初めに見積もりを出した○○電気の社長の出身地であったのでそこが落とす予定だったのを、他の業者がかなり無理をしてこの案件を 落としてしまったと聞きました。その後、この業者はここでの工事で最終的には350 万円の赤字を出してしまったと言います。これは県内の事業者です。可哀想に・・・。

製品は三菱製です。きっと中津川製作所製でしょう。

ただ、確かに税金の無駄遣いは無かったとは言えます。でも、その分だけ国から地方への所得移転は少なくなった訳です。

この他に当NPOの理事長の西亮・宮崎大学名誉教授が調べたところでは、同じNEDOのフィールドテスト事業の公共事業で落札されたものでの落札率は 98%で揃っている所があったと言う話です。いずれ、これも報告書としてウェッブにUPされると思います。

おそらく、こうした事業での適正な価格は幾らかと言うのは言えないが、補助金などを出さずに、ドイツで実施されている発電原価保証支援方式により、適切に サンプリング調査を行い、適正な発電原価を保証すれば、こうした不明朗なお金の流れと格差のある結果は出なかったと言えるでしょう。制度設計をしくじると とんでもなく理不尽で無駄なことが行われるかと言う証左です。

機器の系統に置ける価値は家庭用と同じです。負荷平準化効果としてはむしろ、家庭用よりも電力企業には大きいかもしれません。ただ、これにレドックスフ ロー電池とかの安定化装置がつけば、もっと系統安定に寄与したことでしょう。

さて、この補助金制度による総設置量は国内だけで94億円のほどの予算に対し、3万 kWの設備となりました。国内での太陽光発電の総生産量は81万kW で国内設置はこの3分の1に過ぎません。後は海外へ流失しました。今年は、こうした政府の無策の結果、4分の3が海外へと出て行くでしょ う。